追憶-レミニセンス-part2/忍び寄る影
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ビクゥッ!!
サイトは身震いした。まるで何か、数年前ツルギを憎んでいた頃にバルタンが憑依してきた時以上の、底知れない悪寒が瞬間的にサイトを襲ったのだ。
「どうした?」
傍らで、不思議に思ったシュウが奇妙に思ってでサイトを見る。
「い、いや…なんだろう。よくわかんないけど、今心臓を引っこ抜かれてにやっと笑われながら潰されたようなものすごくやばい感覚が…」
『…なんでだろう、俺にまでその嫌な予感が伝わった』
あまりの悪寒にサイトは身震いしたが、シュウは意味が分からずいぶかしむような目で見るばかりだった。ゼロも同じ体を共有しているせいか、今の悪寒に反応を示した。サイトの背中に担がれているデルフは心の中であ〜、となんとなくその悪寒の正体を見破った。こりゃ、帰ってきたらいつもの人騒ぎが起こることになるかねぇ…とため息を漏らしながら。
今彼らはある場所にいた。トリスタニアの王立アカデミーにある、ジャンバード保管敷地内。サイトたちは本来異世界人だから扱いとしては平民と変わらない。まして貴族でも無許可の入場は許されていないが、アンリエッタからもらった許可証のおかげもあって入ることができるようになった。
二人はジャンバードのコクピットに入った。周囲はかなり暗かったが、サイトはこのフロアの構造と景色に目を奪われた。中央にソファが察知され、正面にはモニターが設置されている。周囲の壁も含め、SF映画に登場するような景色が広がっていた。見学に訪れたGUYS基地フェニックスネスト顔負けだ。
「今回お前を呼び出したのは他でもない。この機体の操作の仕方だ」
「操作の仕方?」
「平賀、この部屋を見てみろ。この機体には操縦桿も、操作盤も存在していない」
言われてみて、サイトはこのコクピットを見渡す。確かに、船を動かすためのハンドルもスイッチも、それらしいものがこの機体にはなかったのだ。地球にある防衛兵器には腐るほどあったのに。ここまで違いが生じると、誰であろうと操作することさえできなくて当然だろう。
「なるほどな。相棒のガンダールヴのルーンの力はあらゆる武器を使うことができる。こいつの使い方を知るために相棒をここに連れてきたってわけか」
デルフが納得する中、本当にできるだろうか?とサイトは不安を覚える。これまでの戦いで、サイトがガンダールヴのルーンを使った際、デルフのような剣とMACバズーカのような重火器、そしてウルトラゼロアイのガンモードとウルトラガン。大きく分類しても銃と剣しか使ったことがない。果たしてその二つにも分類できないこの機体の使い方がわかるだろうか。
「やってみてくれ」
「お、おう」
シュウに頼まれるがまま、サイトは目に入ったモニターに手を振れた。すると、シュウの読み通りサイトのルーンが青く光った。そして、彼の頭の中に使い方が流れ込んでい
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