追憶-レミニセンス-part2/忍び寄る影
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たのだ。
「それなんだけどさ、この機械は地球の機械と違って直接電気を取り込んでいるわけじゃなくて、ある鉱石に含まれるエネルギーを電力に変換してるみたいなんだ」
「ある鉱石?…ん?」
ふと、シュウはモニターの方に視線を泳がせる。
ジャンバードのモニターが起動しだし、画面上にマップも表示されたのだ。マップの中央に、気になる赤い点が表示されている。
「この機体にあらかじめ搭載されていた索敵機能が、回復したのか。だが、この反応は…」
これならこのジャンバードの索敵機能で怪獣などの敵の位置を特定できる。
しかしこの反応の正体は?怪しい反応地点はジャンバードの外…それもほど近い点から反応が示されていた。この反応の方角は…。
「この方角…城の方から発生している!」
「城!?」
城には、すでに知っての通りアンリエッタたちをはじめとしたトリステインの重役たちがいる。権力争いが趣味のような人間が大半とはいえ、政治の一端を担う者たちが狙われると、ただでさえ国力低下傾向のトリステインは、政治と法を掲げる存在がかけてしまえば治安悪化につながり、レコンキスタのような同じ人間のはもちろん、宇宙からの侵略者の格好の的にもなりかねない。
「俺が言ってくる。平賀、お前はここにいろ」
「え、ちょっと待てよ!俺も…!」
シュウがブラストショットを片手に持ち、外に出ようとすると、サイトが自分も行かなくてはと、シュウを引き留める。そんな彼にシュウは言い返す。
「許可証を発行されていないお前はヴァリエールが同伴じゃないと入れないだろ。それとも不法侵入してお尋ね者になりたいのか?」
「う…」
そうだ、自分はルイズと一緒じゃないと城に入ることさえもできなかったんだ。
「俺は十分傷を癒したし、お前はまだ怪獣と戦ってから経過した時間が浅い。なら俺が行くべきだ。違うか?」
「…わかった。お言葉に甘えるよ」
正直ここに留まるのはもどかしいが、仕方ない。サイトは渋々ながらも従うことにした。シュウは自分の右腕にパルスブレイガーを巻くと、サイトにビデオシーバーを手渡した。
「異常が感知されたら反応が示されるはずだ。その時はこいつで連絡してこい」
「わかった」
サイトが頷くのを確認すると、シュウは直ちにジャンボットの外へと出て、城に向かって走り出していった。サイトはそれを、出口からそれを見送った。
「クールだねえ…相棒もあれくらいしまりのある男だったら、男として言うことなしなのによ」
「うっせ」
ため息交じりにデルフが呟くと、サイトは口をとがらせながらデルフに言う。
『防衛チーム出身って言ってるだけあって、ずいぶん慣れてる感じがあるな』
ゼロからの一言に、ああ…とサイトは頷く。
「でも考えてみれば、あいつあまり自分のこと話さないよな。なのに、俺たちとあいつって今までち
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