暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
追憶-レミニセンス-part2/忍び寄る影
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く。
が、それ以上に驚く出来事が発生した。突然モニターの上に設置されているランプが光った。同時に、コクピットの周囲からキュウウウウン、と機械音が鳴り響き始め、コクピット中が点灯したライトの光に照らされ明るくなった。
「これは、機能が回復したのか?」
シュウがサイトに尋ねると、サイトは首を横に振った。
「最低限の機能は今ので回復したみたいだ。でも、この機体に搭載されていた人工知能はまだ休眠状態みたいだ。タルブの戦いでルイズの魔法が効いたせいかな?」
ルイズが聞いていたら怒りそうな言い方である。あれは仕方ないことなので責めることなどできないのはサイトは当然わかっているが。
「で、使い方はわかったのか?」
「まぁな。こいつは人工知能さえ起動していれば、タルブの時に見せた巨人の形態『ジャンボット』に変形して戦えるみたいだ。その形態になると、操縦者の動きをトレースすることもできるんだって」
「人間の動きをそのまま、この機体自身が真似ることができるのか」
操縦者によっては、強くなることも弱くなることもあるということか、とシュウは納得する。
「でも、そういえばタルブの戦いのとき、操縦していたワルドは自分の手で操縦してこなかったな」
サイトはタルブの戦いで、この機体ジャンバードを操っていた時のワルドの動きを思い出す。奴はジャンバードの船体の上に乗り、ビームと自身の魔法を併用してこちらを攻撃してきた。その後はジャンボットに変形したが、トリステイン軍の報告によると、ジャンボットの機内にワルドの姿は確認されていない。つまりジャンボットへの変形は彼の手によるものではなく、自動操縦であの形態になっていたと予測される。
「それに、こんな兵器がどうしてアルビオン王家にとっての秘宝になってて、ワルドがそれを動かすことができたのか…」
これが、あのワルドが乗りこなしていた、ウェールズの口からは『始祖の箱舟』と称されたこの乗り物。何度も語るようだが、とてもハルケギニアの文明で作り出せそうなものではない。なぜこんなものがアルビオン王家で秘宝として隠されていたんだ?そしてどうしてレコンキスタがこれを侵略兵器として利用できたのか…謎は深まる。
「俺もそれについては疑問だった。この世界の文明のレベルは、数百年前のヨーロッパとほとんど変わらない。機械と言えるものが生まれたのは、100年から200年の間。とてもこの機械を生み出せるような技術はないと考えるべきだな」
「じゃあ…なんで…」
「考えられるのは…」
シュウはモニターを撫でながら、サイトの方を振り向いて言った。
「この星の知的生命体ではない何者かが、この世界に飛来した。または、俺たちどころかこの世界の人間の知らないどこかで、高度な文明を築いている生命体が息を巻いているか…」
確かにそれしか予想できない。そもそも
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