妖精亭-フェアリーズハウス- part6/ゼロVS蠍怪獣
[7/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
できる一撃さえ与えられるということだ。
次々と銃士隊隊員の銃から弾丸が、アンタレスの眼を狙って火を噴いていく。その弾丸の雨は、アンタレスの眼の網膜をたやすく貫いた。
「グゲエエエエ!!!」
銃士隊の援護によって、アンタレスのゼロを捕まえている両手足の力が緩まった。ゼロは直ちに両足を引っこ抜き、両手を掴んでいるアンタレスの腕も振ほどき、バック転して距離を置く。そして、ゼロスラッガーを再三投げつけ、アンタレスの尾を切り落とした。視界どころか、自慢の尾を失ってもだえ苦しむアンタレス。
今がチャンスだ、一気にとどめを刺す。ゼロは左腕を左方向にピンと伸ばすと、一瞬だけ左腕が光る。そのままL字型に両腕をくみ上げると、アンタレスに向けて破壊力抜群の必殺光線を放った。
〈ワイドゼロショット!!〉
ゼロの光線はアンタレスを貫き、アンタレスは粉々に砕け散って行った。再び彼の手によって脅威が消え去ったことで、街の人たちから歓声が上がった。
自らの勝利を悟ると、ゼロは空を見上げ、遥かな空へと飛び去って行った。
「ジュア!」
「ルイズちゃんすごかったわ!」
「あのエロガッパを懲らしめるどころか、ウルトラマンを助けるなんて!」
戦いが終わると、ルイズは女の子たちから囲まれ羨望と歓喜の眼差しを向けられていた。
「え、えっと…」
ルイズは驚いたり緊張したりでうまく言葉が出なかったが、なんとか言葉を紡ぐ。
「わ、私…そんな大したことしてないわ。銃士隊の方がうまく援護してたし…」
「そんなことないよ!私なんて怖くて動くことさえできなかったんだから!」
謙遜するルイズに、さらに他の女の子たちからルイズをほめたたえる声が上がる。
「でも、魔法使っちゃってよかったんですか…?」
「確かに、これじゃ任務を最初からやり直さないといけなくなりますよね?」
ハルナとシエスタのそれぞれの一言で、ルイズは我に返る。自分が彼女たちの前で魔法を使ってしまった。つまり自分がメイジであることがばれてしまったのだ。正当防衛とはいえ、本来自分の素性を隠した上での任務だったのにそんなことをしてしまえば、任務は結局位置からやり直しとなる。正体をあらかじめ知っていたシエスタにもなるべく黙るように言っていたし、ジェシカも黙っていてくれたとはいえ、彼女たち以外にも知られてしまった以上、この店も辞めなくてはならない。
すると、そんなルイズの様子を見かねてスカロンがルイズたちに言った。
「いいのよ。ルイズちゃんが貴族だなんて初めからわかってたから」
女の子の一人からそれを言われたルイズは、シエスタとジェシカを睨む。まさか他の連中にばらしていたのか?すると、二人は慌てて両手を振って何も話していないことをアピールする。
「大丈夫よ、二人は何も話してない。ただ、態度やしぐさを見てたら丸
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ