妖精亭-フェアリーズハウス- part6/ゼロVS蠍怪獣
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地面に激突した痛みで体が言うことを聞かないチュレンヌ。顔を上げると、そこにはここ最近頭角を露わにした部隊の隊長とその部下たちがチュレンヌを見下ろしていた。
アニエスたち銃士隊である。よく見るとアニエスの手には火を噴いたばかりの銃が煙を吹いていた。街に怪獣が出現したので、直ちに出動しルイズたちとチュレンヌの会話を聞きつけ、出現した怪獣と少なからず関係があると見たチュレンヌを逃げ出そうとしたところ、銃で撃ち落としたのだ。
「き、貴様…私を誰だと思っている…!!この区域の徴税官であるチュレンヌだぞ!」
「…これだから貴族は嫌いなのだ。陛下やミス・ヴァリエールのような方は別だがな」
チュレンヌは銃士隊のメンバー全員が平民出身であることを知っている。アンリエッタがなぜこんな下賤な平民の女ごときの部隊を結成させたのか理解できない者の一人だった。しかし、アニエスとしては…いや、たとえ彼女でなくても、見下ろされている側になって尚自分を見下しているチュレンヌの方こそ非難される側だ。
「チュレンヌ、貴様があの怪獣を使役しこの街で好き勝手やったことに目星がついている。貴様を逮捕および、屋敷の強制捜査を行わせてもらうぞ。
この恥知らずを縛につかせろ」
「はっ!」
「や、やめろ!!離さぬか!!私を誰だと思っているのだ!!」
アニエスの傍らに立っていたミシェルや他の銃士隊員が、チュレンヌを取り押さえ、彼の両腕を縄で縛りあげ、杖も取り上げた。
「チュレンヌ、いい加減見苦しいぞ。平民の女性を次々とかっさらって屋敷に監禁、そのためにあの怪獣を用いて平民たちに毒を盛るなどの被害をもたらし、はては姫殿下の女官であるミス・ヴァリエールを殺害しようとした。貴様も貴族の端くれをなのるのなら、大人しく罪を償うのだな。
ミシェル、そいつを連れていけ!!」
「はっ!!」
捕まったチュレンヌは、彼を取り押さえたミシェルや銃士隊員と共に、チュレンヌを連行したのだった。
「残ったものは銃撃にてウルトラマンを援護せよ!」
「はい!!各員、私に続け」
アニエスの命令にて、ミシェルは数人程度の部隊を連れてルイズたちの元へ、アニエスと残りの銃士隊の女性たちはゼロとアンタレスの戦いの場まで直ちに急行、街の外れまで来たところで一列に並び、銃を構える。
「奴の眼を狙え!」
発射命令が下され、銃士隊員たちによる銃撃が始まる。
「銃も馬鹿にできないわね…」
ルイズが呟く。現在の地球のもとと比べたら数十年以上前のモデルだから威力は劣る。が、急所さえねらえれば十分な効力を発揮することもある。目はあらゆる怪獣にとっても急所なのだ。魔法さえあればどうということのないという常識がルイズ自身にも根付いていたが。こうして怪獣にも痛手を与えている。それに詠唱が必要な魔法と異なる利点は、瞬間的に人を殺すことが
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