妖精亭-フェアリーズハウス- part6/ゼロVS蠍怪獣
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だからって!と言おうとしたシエスタだが、思わず尾の言葉を喉の奥に引っ込めた。一瞬脳裏に、タルブ村の戦いでサイトがホーク3号を飛ばしている時、サイトの乗っているコクピット内の景色に、亡き曾祖父の姿が自分の目に映っていた。ここには彼の血を引く者がシエスタ・ジェシカ・そしてスカロンと三人もいる。
フルハシが見守ってくれている、という言葉にシエスタは強い重みを感じた。
「…サイト、私が避難しながら魔法であんたを援護するわ」
「!?」
ルイズがサイトのまなざしを正面から見据えると、杖を取り出してサイトの囮役を許可した。それについて信じられないといった様子でシエスタとハルナが彼女に注目する。
「どうして認めるんですか!平賀君を引き留めてください!」
「ルイズ、お前…」
サイトは行かせてくれることについてはうれしく思ってはいた。けど、他の二人が自分のこれからの行いを許してくれていない。それをわかったうえで彼女はサイトの次の行動に許可を下した。ルイズは貴族だ。貴族にとって民を守ることもまた重要な義務。その明治の使い魔にもその義務は課せられる。だから、サイトが自分の意思で決めた以上自分にそれを引き留める権利はないのだと理解していた。しかしルイズとてサイトを危険な目に合わせたいわけではない。彼女なりに悩んだ末で認めたのだ。その代り、彼女はサイトに対して念押しする。
「それと、忘れものよ」
さらにルイズは、サイトに鞘に仕舞い込まれたデルフを手渡した。
「いつの間にデルフを…」
「なんでぃ相棒。俺を置いてくたぁ酷ぇじゃねえか」
サイトは驚きながらもルイズからデルフを受け取ると、デルフは店の中に置いてかれたままだったことが気に入らなかったようで、鞘から顔を出すとそのことでの不満を漏らす。
「ごめんなデルフ…立て続けでいろいろあって…」
「けどサイト、必ず生きて帰ってくること!これを破ったら死体になったあんたを魂ごと踏みつけてやるんだからね!」
「そりゃ勘弁だな。こうなったら、何が何でも帰ってくるさ!」
頷いたサイトはデルフを担ぐと、銃を構えアンタレスに向かって走り出した。
「平賀君!」
「二人とも、こっちへいらっしゃい!」
それでも引き留めようとするハルナをスカロンが抑え、ルイズたちはサイトの向かった方角とは反対側へと避難していった。
サイトは走り込み、アンタレスの注意を引くためにガンモードのウルトラゼロアイによるビームとウルトラガンの二丁拳銃でアンタレスを攻撃する。閃光はアンタレスの体に火花を起こし、アンタレスはそれなりに痛みを感じるほどのダメージを負い、思惑通りサイトに注意を惹きつけられる。
(よし!)
奴がこっちに注目した。サイトは引き続きゼロアイを連射して攻撃し、注意を自分に引きつづける。アンタレスはサイトを追い回していく。しっかり
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