妖精亭-フェアリーズハウス- part6/ゼロVS蠍怪獣
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蠍怪獣アンタレス。それはかつて、ウルトラマンレオが戦った怪獣の一体だ。当時の同族が、レオの人間体であるゲンが変身する前を狙い、自らも人間の姿、それもゲンが通っていた城南スポーツセンターの道場破りという形で彼に勝負を仕掛け殺害しようとしたのだ。今回の場合、街の平民…それも特に女性相手に好き放題やらかしているチュレンヌの横暴に手を貸すことで、街の治安を悪化させたのだ。最近街中で、チュレンヌに逆らった者たちが毒で倒れるというのも、奴の持つ蠍ならではの、尾の毒を受けてしまったことによるものに違いない。
アンリエッタは今回の任務をルイズたちに与えた際、敵はタルブ侵略に失敗したことで、今回は刺客を国の内部に潜り込ませると予測した。もしかしたら、このアンタレスもそのためにチュレンヌのもとに派遣された刺客の一体なのかもしれない。
「妖精さんたち、落ち着いて!あたしについてくるのよ!」
恐怖のあまり錯乱しかける店の女の子たちにスカロンが必死に落ち着かせようと、自ら避難誘導を買って出ていた。しかし、アンタレスが店のすぐ近くに出現している。店がこのままだと踏みつぶされてしまう。
「けどパパ、お店は…!」
「お店よりも、あなたと妖精さんたちの命の方が大事よ!命さえあればお店なんてすぐ建て直せるんだから!」
ジェシカが店を壊されてしまうことを懸念して父に言うと、スカロンは店をたやすく切り捨てて皆の命を優先した。オカマだから心まで女性のつもりでいるようだが、ルイズたちの素性に首を突っ込み過ぎることなく雇ったり、店よりも女の子たちの命を重んじるあたり、彼はそこらの男以上に男らしいところを持ち合わせていた。
「くっそぉ…」
けど、せっかく世話になった人たちのお店が潰されるのは気持ちがいいものじゃない。サイトは手に握りしめているゼロアイを見て、決意を固める。自ら囮となって街から怪獣を引き離し、その隙に変身するのだ。
「みんなは先に逃げるんだ!俺があいつをここから引き離す!」
「そ、そんなの無茶ですサイトさん!おじさんの言葉を聞いてたでしょう!お命を粗末にしないで!」
「シエスタさんの言うとおりだよ平賀君!無理をしないで、一緒に逃げよう!」
シエスタが反対し、ハルナもまた同調した。二人の言い分も分かるが、ここで自分が前に出なくて何の役に立てるというのか。
「大丈夫。俺は死なないから。シエスタがくれたこれもあるし、フルハシさんも見守ってくれている」
安心させるように言いながら、サイトはベルトからさらにウルトラガンを取り出し二人に見せる。
「それって…ウルトラガン!?どうして平賀君が…それにフルハシさんって…?」
タルブ村とホーク3号の事情についてまだ知らないハルナは、なぜウルトラガンをサイトが持っているのか、訳が分からずにいた。
それがいくらひいおじいちゃんの形
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