妖精亭-フェアリーズハウス- part5/嵐を呼ぶ徴税官
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ルイズの足に巻きついている尾に直撃した。
「ぐげ…!!」
少年から痛みによる悲鳴が漏れる。ウルトラゼロアイには変身するためだけでなく、折りたたむことでビームガンとして扱うことも可能なのだ。
『サイト、あいつは人間じゃない!怪獣だ!人間に擬態してやがったんだ!』
サイトの頭の中で、ゼロが警告を入れてきた。サイトは頷くと、その少年の胸ぐらをつかみ、乱暴に店の外へと投げ飛ばした。少年は店の羽扉を吹っ飛ばし、店の外へと放り投げられる。
「な…!!」
まさか自分の企みがたやすく破られてしまったことにチュレンヌは驚愕する。
「だ、大丈夫ですかルイズさん!」
「い、今のは何なの!?」
駆け寄ってきたハルナと、人間のそれが起こせるようなものじゃない現象を目の当たりにして驚くシエスタ。そんな彼女たちにサイトは叫ぶ。
「店のみんなを連れて非難するんだ!チュレンヌの連れてたやつは、人間に擬態した怪獣だったんだ!」
「か、怪獣ですって!?あんな人間の姿をした奴が!?」
まさか、人間に化けられる怪獣が存在しているなんて思いもしないだろう。ルイズもだが、周囲のみんなも驚いている様子だった。
「お、おのれ…こうなったら仕方ない!皆殺しにしてやれ!」
この場全員を始末することで、自分の保身を図ったチュレンヌはやけを起こしたようにボロを出し、人間の少年の姿をしている怪獣に命令する。起き上がった少年は、サイトたちを睨みつけると、その目を赤く発光させた。
サイトもそれにならって、エプロンを脱ぎ捨てて身構える。宇宙拳法の構えだ。ゲン=レオとの特訓と、これまでゼロに変身して戦ってきたことで基礎的な構えや動きなどは変身していない今でも、ある程度つかみができている。
「ひ、平賀君ダメ!危ないよ!」
「ハルナさん危ないですよ!」
心配せずにはいられなかったハルナは、自分が病気だったことも忘れてサイトに駆け寄ろうとすると、シエスタが危険を感じて彼女を引き留める。目の前でサイトが危ないことに自ら首を突っ込もうとしている。普通なら地球にいた頃、宇宙規模の厄介ごとなんてクール星人に誘拐されかけた時だけで十分なのに、彼は宣言したとおり首を突っ込みだしている。すでに分かっていたことでも、実際にその目で見てしまうとどうしても止めたくなるのだ。
「でえええい!!」
少年はサイトに向けて順突きを繰り出す。サイトはその手を受け止めると、前蹴りで相手の脇腹を狙う。その蹴りを先読みし、瞬間的に少年はサイトの蹴りを避けると、振り向きざまにサイトは手刀を叩き込もうとする。その手を逆につかみ返すと、少年はサイトを地面に投げ倒し、さらに続けて蹴りを叩きもうとする。サイトはパンチを放ってそのけりを相殺、もう一度前蹴りを繰り出したが、少年は宙へ飛びあがってサイトの攻撃を避けた。それも3メイル近くも飛び
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