暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
妖精亭-フェアリーズハウス- part3/生きていた魔人
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…サイト、ここでお別れのようだな。お前のおかげで、俺は本当の強さってものを、教えられた気がするぜ』
『お願い行かないでゼロさん!!お願いだから僕を見捨てないでええええええええ!!!!』
オカマにいいようにされて男の誇りを失うくらいなら、ルイズのお仕置きで爆死した方がまだましだ。不吉なことを言い残して別れを告げて暗闇に消えていくゼロに、暗闇の中でスポットライトを照らされたサイトはすがるように見捨てないでと懇願した。
「大丈夫よ。店の女の子たちは正真正銘みんなかわいくていい妖精さんたちだから」
ん?今のはスカロンと名乗ったオカマ男の声ではない。サイトは顔を上げると、そこには給仕服を着た長い黒髪の女の子が両手に腰を当て、サイトを見下ろしていた。…かわいい。どこかシエスタに似ている気がするが、素朴で大人しい彼女と比べて活発で明るい女の子だ。しかも…胸が大きい…。谷間までも見えてしまっている。もしや、スカロンが経営するという店の店員の娘だろうか。
「ほ…ほんとですか!?」
サイトはがばっと起き上がって少女とスカロンに尋ねる。新しい美少女との出会いのおかげか、あっさりとさっきの不安がぶっ飛んでしまった。
いや、あのスカロンという人についても考え直してみよう。こういう変わり者なキャラほど実はいい人だったりすることを漫画の世界ではよくあることを思い出し、サイトの顔が輝く。一文無しだし、せっかく部屋を貸してくれるというのだ。ここは話に乗らなくては。
「断りなさいよ!あいつ変だわ…」
しかし、ルイズはサイトの取ろうとした選択に難色を示す。あのオカマ男には関わりたくない。ああ、その気持ちは誰にでも確かだろう…。
「でも、私たち他に泊まるところなんてないし、えり好みなんてできないと思いますよ…?」
ハルナの言葉に、ルイズは唸る。そう、自分たちに選択権などもうなかった。まして、今回の任務のために姫が用意したお金を全部無駄にしてしまったルイズならなおさらだ。
「た・だ・し…条件があるわ」
スカロンはルイズとハルナをピッと指さす。突然指を刺された二人は、なんだろうと思って首をかしげていた。



スカロンに拾われたおかげでサイトたちは宿泊先を手にすることができた。
宿泊先は、トリスタニアの下町チクトンネ街の居酒屋の一角にある店、『魅惑の妖精亭』。スカロンはその店の店長だった。店内にて、一列に様々な色合いの派手で際どい衣装を着た美少女達が並んでいた。名前の通りこの店は、店員の美少女達=妖精さんが仕事帰りの男たちの心身の疲れを癒す効果をもたらし、貴族からも大人気の店であった。
「いいこと妖精さんたち!今日も張り切って行くわよん!」
「「「はい、スカロン店長!」」」
「違うでしょおん!!店内では『ミ・マドモアゼル』と呼びなさいと言ってるでしょおん!!
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