妖精亭-フェアリーズハウス- part3/生きていた魔人
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りにおかしかったのか、サイトとルイズは互いに腹を抱えて大笑いした。無論ハルナは顔から蒸気さえも吹き出して怒鳴り散らす。
「そ…そんなに笑わなくてもいいじゃないの!!!」
「ははは…はぁ…ああ、腹痛かった〜…」
「もう、知らない!」
ふん、とハルナは頬を膨らませてそっぽを向いた。地球にいた頃はクラス委員長だったこともありクラスのみんなをまとめてくれた彼女だが、今の彼女はまるで子供のようでかわいらしかった。
「あはは…もう笑い過ぎて怒る気がなくなっちゃったわね。それはともかく、これからどうしたらいいのか考えないと…」
ルイズはなんだかんだで自分のせいで起こった今の状況を打開すべく思案したが、未体験なこの状況をどうこうできる案など何もない。やはりサイトの言うとおりアンリエッタに、無理を承知でお金をめぐんでもらうしかないのだろうか。
「トレビア〜〜ン♪」
すると、困った三人に奇妙な声が聞こえてきた。その声の主を見た途端、う…と三人は青ざめた。筋肉質な体つきで、黒髪をオイルでピカピカに光らせ、胸毛が吹くの間からのぞかせていて、小粋な髭を生やした男…。
「綺麗な顔の女の子二名と、たくましくていい男の子が三人そろってお困りの様子ねぇ」
(お、オカマ…)
できることなら一生お近づきになりたくないタイプの男と遭遇してしまったとサイトはビビった。まさか異世界でもオカマという人種が存在するとは思いもしなかった。もちろんルイズとハルナもかなりビビッていて若干後ずさりしているのが見える。
『な、なんだこいつ!?新手のエイリアンか!?サイト、ゼロアイを構えろ!いいな!』
一方でゼロはさりげなく一番酷いコメントを吐いていた。恐らく光の国にオカマのウルトラマンなどいないから、このようなタイプの人物に対してかなり引いてしまったのかもしれない。
見ての通り怪しい者じゃあ〜りませ〜ん、などと敵意がないことをアピールしてはいるが、三人+一人+一本は思う。
――――怪しすぎる。
「あたしはスカロン、近くで宿を経営しているものよ。ちょうどいいわ、あなたたちに私の店の部屋を提供してあげましょう!」
サイトは想像してみる。この手の人の経営する店って、もしやカマバーではないだろうか?と疑惑していた。そして唯一の男である俺はそこのオカマ店員たちに言いようにされて…。
(い、いやだああああああああああああ!!!)
俺の男の貞操…いや、人生はここで終わってしまうのではないか!?この世界を狙う侵略者を撃退し、地球へ帰る前に俺のロードはここで途切れてしまうというのか!?男としての死亡フラグの接近を感じ、サイトは頭を両手で抱えながら噴水の傍らでごろごろ転がり続けた。はたから見たらエクソシスト状態で奇妙だ。それほどサイトは絶望しかかっていたのだ。
『
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