妖精亭-フェアリーズハウス- part3/生きていた魔人
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をかけたのだが、この区域の警備をしている衛士がチュレンヌの息がかかっているせいか、ここしばらく警護に当たっている姿がないというのだ。しかもこれが初めてのことではない。タルブ戦役が終わってからチュレンヌの横暴さは磨きをかけて、被害にあった人は毒に侵され長くはもたない状態となっているという。
『通報したところでチュレンヌは権力で情報を隠蔽、ばらそうとした奴は重税をかけられて店をつぶされたりするってことか…』
アンリエッタの話をゼロは思い出した。街の暴君チュレンヌと、彼の被害で毒に侵された被害者。真実なのは確かだが、街の警護をしている衛士が守ってくれなかったこと、全て姫の話していた通りだった。
「くっそ…あんな奴、ウルトラマンがぶっとばしてくれたらなあ…」
去っていく野次の一人がそう呟いていた。ゼロもその意見に理解と共感を覚えた。自分もチュレンヌに怒りを覚えたからだ。できることならそのチュレンヌを自分の手で殴り飛ばしてやりたいと思ったが、立場上自分自らの手を下すことはできない。ウルトラマンとして立場を忘れて軽率な行動をとったら、余計に事態が混乱しかねないのだ。
「いっそレコンキスタにとってかわった方がよかったんじゃねえか?最近のトリステインは腐った貴族ばっかが実権握ってやがるんだから…」
「もうじきアンリエッタ姫が即位なさるみたいだけど、あんな若い世間知らずの姫に何ができるってんだ。怪獣一匹倒すことだってできねえ上に保身に走ってばっかの貴族の大将だぜ…?」
ブチっ!ルイズは思わず杖を取り出し、それを振りかざそうとした。レコンキスタなんかに国を明け渡す?しかもアンリエッタ姫にまで侮辱するような発言を取ってきた!
「ルイズ落ち着けって!」
すぐにサイトはルイズの腕を捕まえ、取り押さえた。
「離しなさいよサイト!!あいつら、こともあろうかこの国のために頑張ろうとしている姫様を侮辱したのよ!」
「気持ちはわかるから!!けど、ここでお前が騒ぎを起こしたらかえってこの人たちの不安と疑念を煽るだけだろ!姫様にだって迷惑がかかる!」
「でも…でも…!!!」
散々貴族としての誇りと、アンリエッタのことを侮辱され、我慢しろと言われてできるだろうか。
「…ルイズさん、ここから離れましょう」
ハルナが優しく肩に手を添えながら、落ち着かせるように言うと、煮え切らないままだったもののルイズは杖をしまった。
「「全部カジノですったあああああああああああ!!!?」」
噴水広場まで戻ってから、落ち着きを取り戻したルイズが自分たちと別行動を取っていた間のことを聞くと、サイトとハルナは仰天した。
なんと、ルイズは400エキューでは足りないからとばかりに、慣れてもいないカジノに足を踏み入れお金を増やそうとしていたのだ。だが、致命的に彼女は賭け事に弱かっ
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