暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
妖精亭-フェアリーズハウス- part2/地球人3人
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過ごすことなんてできない。だから、俺の持つ知識と力で、なんとかしておきたいんだ。この世界で心残りがあるまま帰ったら、この世界を見捨てたことをずっと後悔すると思う。そんなの嫌だからさ」
「平賀君…」「サイト…」
自分たちの想い人は、ある意味順応性が高く、その上優しすぎて正義感が強い。どんな世界でもそれは変わらないままだった。年頃の男子らしいスケベなところはいただけないが、彼の本来の優しさと正義感を見たからこそ自分たちは惹かれていたのかもしれない。
(意味…か)
シュウは上着の内ポケットに忍ばせていたエボルトラスターに触れる。この力にも確かに意味とかはあるはずだが…。
「シュウも、いつか地球に帰るんだよな?」
サイトからさも当然のように問われたシュウは、黙り込んだ。その様子に、三人は首をかしげる。なぜだろう、彼も異世界人なら故郷を恋しがるはずだ。
「…俺は、お前たちほど帰りたいと強く思ったことはない」
それは、信じがたい言葉だった。どうしてそんなことを言うのだろうか。
「どうしてよ?あんたにだって…故郷に親や家族はいるんでしょう?」
ルイズが尋ねると、彼女に同調してハルナもシュウに尋ねる。
「そうですよ。ご家族、きっと心配してるはずですよ」
「家族…」
三人から視線を背け、シュウは呟く。
「心配はしないな。…と言うより、できないな」
「できない?なんで…?」
「俺に親はいない。兄弟もな」
サイトからの問いにシュウがそう答えると、三人はまずいことを聞いてしまったと思い、反省した。もしかしたら、サイトと同様彼も家族を亡くした身なのではないかと。
いや、もしかして…!サイトはふと、ウエストウッドの村人たちの姿を思い出した。6人ほどの子供たちとフーケ、そして何より…シュウを召喚したあの妖精さん!
「実は、あのティファニアって娘に惚れたのか!?だから帰りたくないんじゃないのか?」
「………は?」
あまりに突拍子のない発言にシュウは間の抜けた声を漏らした。
「いやいや、何も言うな。言わずともわかる。あれだけかわいい子に惚れてしまうのも無理はないだろ。何せ穢れなき瞳、白くて綺麗な肌、細い肢体、黄金を絹糸にしたような金髪!そして何より……」
ボヨン♪
「あのバストレヴォリューションに逆らえる男なんているわけがないのだあああああああ!!!」
ものすごく気合を入れて叫ぶサイト。ティファニアの、キュルケさえも上回る禁断の果実が揺れたヴィジョンを思い浮かべながら宣言した彼は男の心理をカッコよく語ったつもりでも、言ってることもこの時の彼の存在自体も『最低』としか言いようがない。
困惑したシュウはルイズとハルナに視線を泳がせた。はっきりいって、意味が分からないと言いたげな様子。一人勝手にうんうんと頷くサイトをしり目に、とりあえず一つはっき
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