暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
妖精亭-フェアリーズハウス- part2/地球人3人
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かもしれない。
しかし、一方でシュウはハルナの手を握り返した時、表情を変えた。まるで、何か恐ろしいものを見たような、そんな顔を浮かべていた。
「あの…なにか…?」
「!…いや、なんでもない」
ハルナがシュウの表情に首をかしげると、その視線に気づいて我に返った彼は何でもないふりをして手を放した。
「ちょっとあんたたち!いつまで私を無視すれば気が済むわけ!?」
すると、ハルナとシュウの間からルイズが頭からウルトラの父顔負けの角を生やしながら飛び出してきた。
「娘っ子はまだましだ。俺なんざ担がれてるだけで喋る機会が著しいもんなんだぜ」
構ってちゃんは一人だけではなかった。デルフも鞘から顔を出して退屈そうにぼやいた。
「平賀、それよりも…」
二人を軽く無視し、シュウはサイトに手を伸ばす。
「前に言っていたビデオシーバーを貸してくれ。それがなければ回線を繋げることができない」
「あ、ああ…そうだった」
サイトはあらかじめ腕に巻いていたビデオシーバーを外すと、シュウにそれを手渡した。彼の眼から見ると、ビデオシーバーはボタンもなくてかなり単純な作りのようにも見えた。なのに、映像付きの通信を互いにかわすという最低限の機能が、サイト曰く40年以上も昔の機械に搭載されている。実に不思議だった。
「けど、シュウ。本当に通信回線なんてできるのか?この世界って、俺たちにとって機械って言えるようなものが存在してないんだぜ」
ハルケギニアに機械的なものが一切開発されていないことを思い出し、サイトは疑問を投げかける。
「確かに、あのロボットを見てみないことに越したことないが、やってみなくちゃわからないままだろ」
「それは、まあ…」
「「ロボット?」」
ルイズとハルナが声をそろえる。
「ルイズは見ただろ?タルブ村に現れた赤いラインの入った白くてでかい斧を背負ったロボット」
「あ、ああ…あれね。でもサイト、私はろぼっと、なんて言われても何のことかわかんないわよ。わかりやすく伝えなさいよね。まったく気が利かないんだから」
「へいへい」
結構どうでもよく感じられることで細かいことを言ってくるな。とは口に出さなかった
「無線通信は、おおざっぱにいえば電波を互いに発し合うことでもある。でも、二つの機器を直接繋げるには中継地点のようなものが必須だ。あのロボットにそれができるよう改良を加えればこのパルスブレイカーとビデオシーバーを繋ぐことができるはずだ」
「そういや、ケータイもそんな感じの機能だったよな」
サイトはふと、自分がこの世界に来るときに持参していたパソコンやら携帯電話の存在を思い出す。あの二つの機器も、単にコードにつなぐとか電話番号を入力すれば通信したい相手と連絡が取れるわけではない。ちゃんと必要な施設などを巡った果てに相手へ連絡を取ると聞いた
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