妖精亭-フェアリーズハウス- part2/地球人3人
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界の地球から現れた人物が、それもサイトの知っている人物だったということに、偶然にしては出来過ぎている気がした。
「すでに聞いていただろうが、俺は黒崎修平。地球では地球解放機構『TLT』のビースト殲滅部隊ナイトレイダーAユニットの隊員だった者だ」
「てぃると?ないとれいだあ?」
ハルナは首をかしげた。仕方がない。さっきも言ったようにサイトとシュウがそれぞれ暮らしていた地球はパラレルワールドに当たる。積み重ねた歴史が、主にウルトラマンと怪獣に纏わる部分が大きく異なった。サイトはそれを見かね、そのあたりについてシュウと共に説明した。この機会だから、サイトはシュウに自分たちが生きていた世界のことについても説明を入れた。
「…つまり黒崎さんと、私と平賀君の世界は…映画とかでよく聞く並行世界ってこと?」
SF映画を見たことはあるし、彼女らの世界にはSFが実体化したような現実が連続して起こっていたとはいえ、自分たちの知らないウルトラマンが普通の怪獣以上に恐ろしい魔物と戦う世界が事実存在していたことにサイトとハルナは驚かされた。そのウルトラマンが、先ほどの戦いで現れたネクサスであるということにはハルナはさらに驚きを見せた。そして彼は、そのウルトラマンと共に戦った組織の一員だった。一見、自分たちと年齢差は変わらないように見えるが、世の中には低年齢ながら大人顔負けの特技を持つ人間だっていることをTVなどでよく拝見する。彼もその一人なのだろうと思った。
「そうなるな。それにしてもあのレオというウルトラマンといい…平賀と君の世界はすさまじいな。ウルトラマンが自分たちの文明を築いていて、しかも半世紀以上も前から地球に存在していたとは…」
逆に、ゼロやレオ以外にも、自分の知らない光のウルトラマンの存在する彼らの地球に、驚きを通り越しかけるほどシュウは興味深く聞いていた。『ウルトラ兄弟』やら『ウルトラの父』とか…そのような呼び名などについて、いかにも子供受けしそうな名前の役職を持つウルトラマンたちに対しては、リアルさに欠けしまうとも人間臭いなとも思ったそうだ。まあ、考えてみれば…実際に私たちが空想の物と思ってきたウルトラマンが現実に現れたとして、それがこれまで見たことのない姿の巨人が姿を見せていたとしたら、急にヒーロー臭かったり『ウルトラの父』なんて子供受けする名前なんて思いつかないだろう。それだけシュウのM78世界のウルトラマンたちの特徴は意外性があったのだ。
「ともあれ、同じ地球人同士だ。協力は惜しまない」
「では改めて…私は高凪春奈といいます」
「ああ、よろしく」
互いのことを大方知ったところで、二人は、互いに握手した。一見怖そうな人にも見えるが、サイトが気兼ねなく話していた人物だ。それに、GUYS同様に地球防衛に当たっていたというじゃないか。信頼してもいいの
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