春奈-クラスメート-part3/一先ずの和解?
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に痛みが残る。下手をしたら脳震盪でも起こしそうだ。少しふらついたところで、ノスフェルはゼロの胸ぐらをつかむかのように、右手で彼の首元に掴み掛ってきた。思った以上に力強く、ゼロは自分の首を絞めてくるその手を握って振りほどこうとする。
ゼロは精一杯力を振って、ノスフェルの腕を振りほどいた。が、その次の瞬間だった。ノスフェルがその巨体に似合わない、サマーソルトキックという荒業でゼロを蹴飛ばしてしまった。
「ウアアアア!!」
宙へ舞い上げられながら、彼は市街地の建物の上に落ちてしまう。当然、彼の下敷きとなった建物はめちゃめちゃだ。
(ぐ、くっそ…家またぶっ壊しちまった…!)
ただでさえ街の復興というものは地球だろうがこの世界だろうが費用もバカにならないはずだ。できれば街を壊さないで敵を倒したいところだが、戦いの激しさとはそれを容易に許してはくれない。
これ以上被害が広まる前に、と一気に決めてやるつもりで、ゼロは光線の構えを取ろうとしたその時だった。更なる脅威が彼を襲った。光線の構えを取るゼロの頭上に黒い暗雲が立ち込めた。
「あ、あの黒い雲は…!」
一方で、ルイズとハルナは、アニエスら銃士隊によって安全な対比区域へと避難させられていた。できればすぐに市街地に向かってサイトを探しに行きたかったのだが、銃士隊や衛士隊が住人が勝手に安全区域から出て行ったりしないように見張っていたためにそれは叶わなかった。こうなると、ウルトラマンが町に取り残されているかもしれないサイトを守ってくれる、ただそう信じるしかなかった。
ゼロの頭上に突如出現した黒き雲を見て、ハルナは驚きの声を上げていた。その驚きようを見たルイズが、以前ハルナがタルブ村にて自分たちに話したことを思い出す。
「ハルナ、もしかしてあんたが言ってた黒い雲って…!」
「はい、あれです!」
黒い雲を指さしながら、ハルナは強い眼差しで黒い雲を睨んだ。
異変を感じてゼロは頭上を見上げる。ハルナとルイズも見たその黒き雲からは、闇ともいえるその怪しげな光が降りかかり、その中から一体の新たな怪獣が現れ、ゼロに伸し掛かってきた。
「グア!?」
その怪獣は、『アンフィビアタイプビースト・フログロス(B)』。両生類型の、またしてもスペースビーストだった。うつ伏せに倒されたゼロの上に伸し掛かり、フログロスは両手でゼロを乱暴にはたき始める。怪獣というのはそれぞれがやたら重いので、一度伸し掛かられると除けてもう一度立ち上がるだけでも苦労だった。しかも今は、ノスフェルがいる。ノスフェルはゼロに近づき、彼の顔を乱暴に蹴り上げた。
「ガウアッ…ンの野郎!!」
もう一度蹴ってきたノスフェルの足を、ゼロは両手で掴み取って押し出すが、フログロスに伸し掛かられている状態では思うように力が出ず、しかもフログロスが背中の
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