春奈-クラスメート-part3/一先ずの和解?
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地球では見たことなかった新しいウルトラマンの姿を見て、しばらくじっと見つめていた。かのウルトラセブンに似た容姿を持ち、若々しさと相応の荒っぽさの二つを兼ね備えながらも、人を守るという強い使命感を背中で語る勇姿に見とれていた。
不思議だった。あのウルトラマンとは、初めて会った気がしないのだ。
が、すぐにルイズとサイトを探さなくてはと我に返る。ハルナは再び駆け出すと、ルイズの姿を発見した。
「ルイズさん!!」
彼女の下半身が瓦礫の下敷きになっている。もちろん怪我をしていて血が流れ落ちていた。
「い、言っとくけど…その子を助けたのは、見捨てたら私の貴族としての面目が立たなくなるからで、別にあのバカ犬に影響されたわけじゃないんだからっ…!」
全部自分から言ってるではないか。こんな時になってまで、痛がりながらも照れ隠しをするルイズはどこまでもブレない奴である。傍らには幼い子供がいる。自分の身を顧みないで、その子を助けたというのか?こんな姿を見てしまったら、気に入らない人だとしても、どうしても助けたくなってしまうではないか。
ふと、ハルナの眼に誰かの姿が飛び込んできた。白いマントに身を包んだ、オレンジがかったショートヘアを持つ女剣士だ。
「すみませーーん!!」
彼女は一心不乱に彼女に呼びかけた。女剣士はハルナの声に気が付いたのかハルナの方を振り返る。
「どうした!?」
「すぐこちらに来てください!あそこで女の子が瓦礫の下敷きになってるんです!!」
「痛っ…!!」
女剣士は、駆けつけてルイズの姿を見るや、目を丸くしていた。
ルイズのマントを見て、彼女が貴族なのはわかる。貴族がすでに自分たちだけ安全な場所に逃げ込んでいるとばかり思っていたその女剣士は驚き戸惑っている。だがそれだけじゃない。
「桃色の髪…!この方はもしや…」
ルイズの特徴ともいえる桃色の髪を見て、何やら彼女のことをあらかじめ知っていたような様子だった。
「銃士隊、集まれ!!」
彼女の号令を聞いて、女剣士と同じ格好をした女性剣士たちが多数集まってきた。この女剣士、見たところ一部隊の隊長クラスかそれに近い立場のようだ。
「ここの瓦礫をすぐに撤去し、この令嬢を救出するぞ!」
「「は!!」」
彼女の命令に従い、女剣士たちは直ちにルイズの足を埋めるがれきを撤去した。剣を携えていることや魔法は使っていないことから、彼女たちはメイジではない。もしそうだったら、レビテーションを使って瓦礫を軽々と除けているはず。が、職務上力仕事に慣れていたのと大人数集まっていたため、瓦礫は時間をかけることなく撤去された。
「ルイズさん、肩を貸します」
「あ、ありがとう…」
平民とはいえ、助けられた恩人だ。ハルナの肩を借りてかろうじて立ったルイズはハルナや女剣士たちに礼を言った。
「いえ、当然の
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