春奈-クラスメート-part3/一先ずの和解?
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しながらまっすぐ見続けているテファを見て、マチルダはやれやれと頭を抱えた。
一方でシュウは森の中に入り込むと、ブラストショットを頭上に向けてストーンフリューゲルを呼び出そうとした。
が、ここで思わず思いとどまった。『見えた』のだ。性懲りもなく、トリスタニアの町にノスフェルが現れた姿が。
なぜノスフェルが復活したのか解説を入れよう。奴はたとえ肉体が木端微塵にされても、細胞が少しでも生き残っていた場合、肉体を再生することが可能なのだ。
(しつこい奴め…)
眉を潜めながら、ノスフェルの蛇やゴキブリのようなしぶとさに、生物としての生存本能に関心さえも覚えそうになる、が…所詮人に害をなすことにしか能がない化け物にかわいそうだから助けようなんて情を抱くほど彼は甘くはない。
ストーンフリューゲルを呼ぶのをやめてブラストショットをしまうと、今度はエボルトラスターを懐から取り出し、それを鞘から引き抜いた。今となっては、この引き抜く感触さえも慣れてきてしまっている。これは、自分が人間じゃなくなっていく感覚というものなのだろうか。いや、そんなことは関係ない。自分には、そうなってしまってでも成さなくてはならないことがあるのだ。
エボルトラスターがら放射される紅き光が、シュウの身を包み、銀色の巨人へと変化させる。ウルトラマンネクサス・アンファンスに変身したシュウは、赤い光の玉となって空へ飛び立った。
「シュワ!!」
ここで、シュウは一つ油断をしていた。実は、今の光景を…変身した時の姿を見られてしまっていたのだ。
「なんだよ…これ…」
村の子供たちで唯一シュウを快く思わない少年、サムに。ウルトラマンのことは、立て続けに盗賊やペドレオンに襲われながらも救われたテファからも聞いていた。だが、まさか自分が嫌う男こそが…そのウルトラマンだったなんて思ってもみなかったし、想像が付いていたとしても思いたくもなかった。
見た目からして強大な力を持つ巨人。これじゃ、自分があいつに勝る部分なんて…。
いや、サムはさっきシュウが変身した際の光景を思い出す。あいつは白い短剣を持っていた。それさえあれば…。
(お前なんかじゃない……テファ姉ちゃんを守るのは僕なんだ…!)
気づかれないように去りながら、サムはシュウの顔を思い出して歯噛みした。
その頃、サイト・ルイズ・ハルナは用意された馬車に乗ってトリスタニアに向かっていた。
なぜホーク3号があるのに馬車に乗っているのかというと、ホーク3号はタルブの戦いで攻撃を受けて故障してしまっているため、修理が済むまで移動手段として使うことはできなかったのだ。とはいえ、この世界では満足に機会を修理することはできないので、次のフライトはいつになるのかわかったものじゃない。
座席にはどちらがサイトの隣に座るかでもみ合いになりかけた
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