暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
春奈-クラスメート-part3/一先ずの和解?
[15/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だって、ルイズさんが勝手に飛び出したことが原因ですよね。これだけ平賀君を危ない目に巻き込んでおいて…」
「…」
「ハルナ、そこまで言わなくても…」
「平賀君は黙ってて!私はルイズさんの話してるの」
確かに、召喚したばかりの頃などから今回までのことを含め、ルイズがサイトを巻き込んでやらかしたことは褒められたことばかりではない。いや、決して悪く思われるべき人間じゃない。だからそこまで責め立てることもないじゃないかとハルナに言おうとしたが、次にとんだハルナの言葉が、サイトの口をも閉ざさせた。サイトは、優しすぎる。その優しさゆえに話が進まないなんてことになっては、自分がルイズに言わなくてはならない言葉で遮られてしまう。だから、あの夜の会話でも自分は先にサイトを一度ルイズの部屋に帰させたのだ。
「…ハルナ」
ルイズはハルナのもとに歩み寄ると、伏し目がちに、いつもの高慢さを混じらせた態度を現さず、彼女に言った。
「確かに、私はサイトを使い魔として召喚したわ。でも、あいつにも家族やあんたみたいな大事な知り合いがいるってことは、今あなたと話して改めて理解できた。…悪かったわね。でも、約束するわ。いつか…いつか責任もってサイトを故郷に返すことを」
「…本当、ですね?」
「私は貴族よ。始祖とラ・ヴァリエールの家名に誓って、嘘は言わないわ」
サイトだって、いつか地球へ帰ることを願ってはいたのだから。
ハルナは、頷いた。思い起こせば、サイトは自分が誘拐されたも同前の身なのに、ルイズを恨んでいる節が垣間見られなかった。それどころか、ルイズをはじめとしたこの世界でできた仲間たちと絆が結ばれつつあった。キュルケからは執拗なアプローチを受けていたし、シエスタからも熱っぽい視線で見られていたし、ギーシュは特に覚える価値もない話を持ちかけられたり。タバサは無言だったからよくわからないが…。ルイズの場合もそうだ。口を開けばサイトをこき使う発言ばかりとるが、サイトがシエスタやキュルケに構うとすぐさま激怒して理不尽な罰を下す。
「……わかりました…ルイズさんを、信じます」
悔しいが、ハルナもルイズの理不尽な行動の根源にある想いには共感を覚えていた。
「けどハルナ、言っておくけど」
すると、ルイズは人差し指を突き立て、これだけは覚えておけ、と言いたげにハルナに強く言った。その一言が、シリアスな空気を見事にぶち壊してしまったのだった。
「あのバカ犬は私の使い魔なんだから、手を出すことは許さないんだからね!」
「ちょ……やっぱりルイズさん、変です!平賀君のこと、使い魔としか思っていないんですよね?もし平賀君が私に気があっても関係ないですよね!?」
一瞬沈黙したが、ハルナは対抗意識を燃やしてルイズに言い返すと、ルイズはう…と息を詰まらせる。
「か、関係ないけど…あ、ああ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ