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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
春奈-クラスメート-part2/少女たちの溝
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操縦者や搭乗者たちがそれを理解していなくては宝の持ち腐れだ。が、それが逆にあの戦いでのトリステイン側の勝利に収まった要因かもしれない。まして、あのジャンバードも同じだ。あれについてはレキシントン号の比ではない。そもそも、あのような根本的にハルケギニアで作られたものとは思えない代物が、実はアルビオン王家が守ってきた秘宝だった。これまでのこの世界の歴史で、あのようなゴーレムに変形する飛行兵器など作れっこないのに、なぜあれが『始祖の箱舟』と呼ばれ、アルビオン王家によって守られてきたのか…実に謎だらけだった。ウェールズはこのことを知っていたのだろうか?
怪獣たち、『サドラ』『ノスフェル』『ケルビム』『シルバーブルーメ』の遺体の解剖については、巨体であるがゆえにかなりの手間がかかっていた。これまでアカデミーは、動物の死体の解剖も行っていたようだが、怪獣についてはディノゾールだけでも手一杯だ。アカデミーの研究員たちは総動員で大忙しなことだろう。
報告書については他にもある。ホーク3号…タルブ村の住人から竜の羽衣と呼称されている飛行兵器のことや、ダークフィールド内で突如発生した白い光についてのものだった。ホーク3号はマジックアイテムではなく未知の飛行機械。それを操っていたのは、ラ・ヴァリエール嬢の使い魔と。アンリエッタは、ホーク3号については目を通しただけで納得を示した。操っている人物が、オスマンでさえ一目置くほどの人物だったからだ。だが、白い光については驚きを見せていた。
(あの時の白い光…あなたなの?ルイズ…)
確かめねば。アンリエッタは一話の白い鳥を指笛で呼ぶと、上等な紙に文を記す。それを鳥の足に掴ませ、その鳥を空へ飛ばした。


あれから…。
ホーク3号はコルベールのおかげで魔法学院直轄のマジックアイテムとして、学院の中庭の傍らに保管されることとなった。20メイル近くもあったものの、庭の敷地が広かったおかげですっぽり入ることができた。
ハルナのことについてだが、学院に連れて行く途中で仲間たちが一通り自己紹介を済ませた。コルベールの口添えで学院長室へとサイト・ルイズ・ハルナが呼び出され、コルベールとオスマンの二人と、ハルナへの処遇について相談しているところだった。
他の面々はというと、いつも通り授業に戻るようコルベールに言われ、今は授業に参加している。タバサは特に文句を言わなかったが、キュルケは詰まらなそうに、そしてギーシュはモンモランシーからずっと連絡さえも横さなかったギーシュに怒りをぶつけたり、なんだかんだで心配したんだから!と泣きわめいたりして、宥めるのに苦労したとか。
「は、初めまして、高凪春奈といいます」
自己紹介を促され、ハルナは頭を下げながら、オスマンに自分の名前を明かした。
「タカナギハルナ…ミス・ハルナでいいかの?」

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