結集-コンセントレイション- part2/愚者たちの侵略
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いた。
「あのね、あんたは私の使い魔なの!だから勝手なことは許さないんだから!」
耳がキーンとなった。危ないから来るなって、言っておいたつもりなのに…ルイズには無駄でしかないのだろうか。切なさを覚えたが、諦めてルイズを乗せたまま飛行することにした。
「…ああもう!わかったよ!早く座ってシートベルトを巻け!今度頭打ったら死ぬぞ!?」
「だから命令するなって…きゃ!!」
言い返そうとしたルイズだが、突如ホーク3号に向けてレキシントン号からのレーザーが降りかかってきた。すぐさまハンドルを倒し、ホーク3号はレーザーをかろうじて回避した。
「なんなの今の!?レキシントン号の大砲から光線が!?」
このホーク3号ならまだしも、ハルケギニアの文明で、光線を放つ大砲だなんて作れっこない。ルイズはありえないとばかりに声を上げる。
「レーザー攻撃とかどう考えても文明レベルが船の見た目よりも飛び抜けすぎだろ!」
サイトは憎らしげにレキシントン号を睨む。だが、レキシントン号だけじゃない。他にも数隻、同じようにレーザーを放ってきた戦艦がホーク3号を襲ってきた。これじゃ、まるで宇宙人の侵略目的で飛来した円盤そのものじゃないか。それも、自分がこの世界に来る前に遭遇したクール星人のそれのような。
戦艦には、まだ人間が数多くいる。あのレーザー砲を攻撃し無力化するだけでいい。ロックオンモニター越しにレキシントン号の船体から口を開けているレーザー砲に照準を合わせ、いざ発射しようとした時だった。
「相棒!」
デルフの呼びかけがあった。とっさにハンドルを自分の側に引っ張り、ホーク3号を後方に下がらせると、さっきまでホークが空中待機していた場所の上空から、エメラルド色のビームが降りかかってきた。空振りはしたものの、地上にそのレーザーが着弾した途端、地面が大爆発を起こした。
「どうやら来やがったようだぜ…裏切者さんがな!」
デルフの言う『裏切者』…忘れるはずもない。婚約者であるルイズを裏切り、ウェールズを連れ去って王党派を虐殺した、あのアルビオンへの旅で自分たちに、反吐がいくら出ても足りないほど苦い思いを味あわせた卑劣な男…。
「また会えたなルイズ、ガンダールヴ!」
ワルドがジャンバードの上に立った状態で飛来してきた。
「まったく…王党派からレコンキスタについてまで栄誉を得られると思っていたのに、このような失態を閣下に知られたら…」
ワルドの出撃を許可したものの、ジョンストンの心は晴れないままだった。ワルドが、実はトリステインの回し者ではないかと、根拠のない疑いをかけていた。元々彼は政治家であって軍人ではない。戦場で命を懸ける覚悟など全くなく、レコンキスタについたのも単なる出世目的だった。
「司令官殿、兵の前でそのように取り乱されては士気にかかわりますぞ」
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