結集-コンセントレイション- part2/愚者たちの侵略
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(ひぃ…おじいちゃん…?)
レキシントン号の後ろ甲板で、この艦の司令官ジョンストンは伝令からの報告を聞いてかぶっていた帽子を床に叩きつけていた。
「たった一騎の竜ごときに何をやっている!我らには始祖ブリミルのお力を授かったクロムウェル閣下がおられるのだぞ!つまり我らには始祖ブリミルのご加護があるも同然!なのになんだこのざまは!!」
「し、指令…そんなこと我々に言われましても…閣下が使役なさっている怪獣でさえ苦戦する竜に我々が勝てる訳…」
竜騎士では歯が立たず、怪獣さえもあしらうホーク3号の力の前に、タルブ領のトリステイン軍を圧倒したレコンキスタ軍の士気は、すっかり下落傾向にあった。
「ガンダールヴ…!」
甲板から、ワルドもホーク3号の飛びまわる姿を見ていた。あのようなものを操ることができるのは、自分の知る限り、ルイズの使い魔の少年…サイトだけだ。ここは名乗り出て、今度こその手で奴を葬ってやろう。
「司令長官殿。ここは私にお任せあれ」
ワルドはジョンストンに、正体不明の竜=ホーク3号撃墜を名乗り出た。
「わ、ワルド子爵か。君ならば。あの銀色の竜を打ち落とせるのかね?」
「ご心配なく。私には閣下に与えられた兵器がございます。その火力と我が魔法を用いれば、あのような竜は恐れるに足りませぬ」
「よ、ようし…期待しようではないか」
出撃を許可され、ワルドは直ちにレキシントン号から飛び降りていった。
「っしゃ!!」
『やるじゃねえかサイト!ルーンの力が影響しているとはいえ、素人とは思えねえな!』
「ははっそれほどでもねえよ」
ケルビムの角を破壊し、思わず気合の入った声を上げると、ゼロからも素直に評価され、サイトは照れてこそばゆさを感じた。しかし、緩んだ笑みも直後に聞こえた声で消え失せた。
「った〜〜!!もう!あんたもうちょっと安全に操縦しなさいよ!」
「は!?」『へ?』
サイトとゼロは聞き覚えのある声を聴いて耳を疑った。なんと、コクピットの床の上に、ルイズが頭にたんこぶを作った状態で座り込んでいたのだ。
「お前、降りてなかったのかよ!?」
しかもあれだけのアクロバティックな飛行をしているのに、席に腰掛けもせずにずっと乗っていたのだ。たんこぶ一つで済んだのは寧ろ運がよかったのだが、はっきりいってなんて無茶なことをやったのだ。
「降りろよ!」
「降りられるわけないでしょ!」
気づくのが遅すぎた。今から降りたら逆に危ない。
『…俺が気づくべきだったな。悪ぃ…』
サイトが運転に集中しているなら、自分はデルフ同様違う方に目を向けるべきだった。自分の不注意をゼロは恥じた。しかし、ルイズは後ろからわざといサイトの首を絞めて強く言い放つ。ルイズはアンリエッタからもらった古書を抱いてサイトの耳元でわめ
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