結集-コンセントレイション- part2/愚者たちの侵略
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う。
怪獣も暴れている。自分も向かわなくてはと思い、ブラストショットをサバイバルベルトから取り出した時だった。彼はこの時、予想もしなかったものを目にした。
(…あれは…!?)
彼方から飛んできた、銀色の飛行物体に、彼は目を見開いていた。
ホーク3号の、空を飛ぶ姿だった。
「すげえなこいつは!竜の速さなんざ目じゃねえぞ!」
「ああ、操縦してる俺も、感動せずにはいられねえよ!」
コクピットにて、サイトの背中に背負われたデルフが、鞘から顔を出して驚嘆していた。この速さ、こうして乗っていると旧世代の機械とは思えない。空気を切り裂きながら飛ぶこの感覚が、サイトにとってはとても新鮮で、心が洗われるような清々しい気分だった。が、その清々しくて気持ちの良かったフライトも直後に終わる。コクピットの窓からサドラやケルビムの姿が目に入る。サドラらも、これまでのウルトラ戦士を苦しめたことのある怪獣たちだ。こんな怪獣たちを、タルブ村を攻撃するためだけに使役できるなんて、人間には到底できるようなものじゃない。外観からみるからに宇宙金属で強化されているレキシントン号を見ても、やはり侵略を目論む宇宙人らしき黒幕が絡んでいるように思えてならない。
サドラが、右腕をろくろ首のように伸ばしながらホーク3号を叩き落とそうとする。サドラは両腕を伸ばすことが可能で、その手の先にあるハサミ『重層ベローズピンチ』で敵を捕らえるのだ。が、サイトはすぐさまハンドルを倒し、重層ベローズピンチを避けた。ノスフェルやケルビムもホーク3号を狙って尾や触手を振う。それらもまた巧みにサイトは回避した。そして、ロックオンモニターを起動し、照準を怪獣たちに向け、トリガーを押す。
「三連装ロケットランチャー、発射!!」
ホーク3号のウィングの下の砲口が火を噴き、ロケット弾が連続発射された。放たれたロケット弾は、怪獣たちに着弾し火花を散らす。
「ゴガアアアア!!!?」
流石の怪獣たち相手でも、魔法の威力では再現しきれないような効果を発揮した。火花が体中に発生し、サドラとノスフェルは怯み、のけ反った。ケルビムが自分の体を回転させ、遠心力を突けた尾でホークを叩き落とそうとするも、急上昇させたことでケルビムの尾は空振りした。さらにレバーを捻り、ホーク3号はケルビムに向かって急降下する。
「お前の特徴はとっくにわかってんだよ!!」
ピッ!とトリガーを押すと、今度はホーク3号の尖った先端から、レーザーが発射された。レーザーはまっすぐケルビムの角に直撃、ケルビムの角をへし折った。
「グゲエエエエ!!!!?」
ケルビムの特徴は接近戦用のかぎ爪と角、遠距離用武器に尾が付いていると言うこと。どちらかを潰せば、その距離がケルビムにとっての死角になる。ともあれ、角を折られていたくないはずがない。ケル
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