再起-リヴァイヴァー-part2/兆しと和解
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イトから話しかけられ、ルイズは思わずびっくりしてしまった。よく見ると、彼女の周囲にあちこち焼け跡のようなものが見つかった。
もしかして…魔法の練習?ゲンが…ウルトラマンレオが言っていたのって、このことだったのか?
…本当に馬鹿だったな、俺たち。確かにあの旅では失ったものが大きくて多かった。でも、こうして自分たちは生きている。生きていれば何度だって立ち上がることはできるんだ。ルイズはあのたびの悔しさをバネに頑張っていたのに、悲劇の主人公ぶって腐っていたなんてさ…。
「ルイズ」
「なによ?」
詠唱を始めようとしたルイズを引き止め、邪魔をされて気を悪くしたルイズはサイトを睨む。
「一人で勝手に腐ってて…ごめん」
「…え?」
いきなり頭を下げてきたサイトに謝られたルイズは動揺してしまった。
「き、急にどうしたのよ?」
「辛かったの、ルイズも同じだってわかってたのに、一人で思い上がってた。ごめん!」
ルイズはまるで告白を受けた乙女のように狼狽えていたのだが、ひとつ咳払いし、いつものようにふんぞり返るように両腕を組んでそっぽを向く。
「別に…いいわよ。私だって…あんたを責める権利なんてなかったのに…」
どうやら許してくれたようだ。サイトはホッと胸をなでおろした。
「あのさ、この村にはいつまで留まるんだ?」
顔を上げ、サイトは気を取り直してルイズに尋ねた。
「もうこの村にいつまでもとどまってはいられないわ。私たちは早く学院に戻らないと」
コルベールだって竜の羽衣を見つけた時は、サボるのは感心しないと自分たちを叱った。早く戻って学業に専念しないといけない。
「俺、コルベール先生の手伝いをしたいんだ。だからもうしばらく村にとどまる」
しかしサイトは、まだこの村にとどまるつもりだった。ゲンがせっかく自分たちを鍛えてくれると言ってくれていたし、竜の羽衣…ホーク3号のことも気になっていた。
「ちょっと!殊勝なことしておいてご主人様ひとりを学院に返すわけ!?」
「いや、だって…お前学生だろ?俺は使い魔だから時間空いてるし…」
一人で…いや、同級生がいるのに彼女たちの存在を忘れていたルイズは、一人え帰りたくないのかサイトに反発した。
「どうしても残るわけ?」
「…うん」
「だったら私も残るわよ!」
「え!?」
ルイズも残る宣言をしたことにサイトは目を丸くした。
「なによ、ご主人様がそんなに邪魔?」
「そ、そうじゃないけど…」
「あんた一人残したら何をしでかすかわからないじゃない!…メイドに」
俺をなんだと思っているんだ…とサイトは頭を悩ませた。どうしてメイド=シエスタのことを気にするのか。
「姫様の結婚記念でメイド達のような平民は休暇を与えられているのよ」
その間に、ルイズはサイトがシエスタに、何かしら手を出そうとしない
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