再会-リユニオン-part3/獅子との遭遇
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別にいいんじゃない?」
三人揃って勝手な事を言い合う中、男性二人は触らぬ神に祟りなし、ということで無視した。ちなみにタバサは男性陣の方が静かなので、彼らの傍らで本を…珍しく読まなかった。その視線の先に見えるのはホーク3号の船体。タバサから見てもこのホーク3号は非常に興味深いようだ。
「結局動かなかった理由はわかったかい?」
「ああ、この世界の空飛ぶ船って、確か風石ってのを使うんだろ。それと同じようなものがほとんど空っぽになってたから飛べなくなったんだ」
「なるほど。この兵器は君の故郷のものだからね。必要な燃料が存在しないハルケギニアで二度と動かないままになっては、長い時を経た果てにインチキ扱いされても致し方なかったというわけか…」
と、その時だった。
「足音が聞こえる」
タバサが杖を構えて、入口の方を向いた。それを見たサイトたちは直ちに構える。
「誰か来たってこと!?」
ルイズの問いに、タバサはいつもどおり無言のまま頷いた。しかしその目はまっすぐ入口の方を見つめている。
「火の匂いがするな。多分、こいつは火のメイジみたいだぜ」
「火なら負けないわよ」
サイトによって鞘から引き抜かれたデルフが相手がどんなものなのかを感じ取ると、キュルケは勝ち誇るように口を曲げて笑った。
「な、何奴!?ことによっては容赦しないぞ!」
ギーシュがバラの造花の杖を向けて、入口の方から漂う気配に向けて怒鳴った。対する気配もまた警戒して、物陰から言葉を発する。
「何者だ!?命が押しくば立ち去りなさい!貴重な歴史的遺物を狙う盗掘者め!」
「…あら、この声どこかで…」
物陰から聞こえてきたその声を聞いて、キュルケが警戒心を解いた。すると、杖を構えた中年の男…いや、見覚えが有るどころかこの場にいる全員が面識のある人物が顔を出してきたのだ。
「み、ミスタ・コルベール!?」
その男は、なんと魔法学院の教師、コルベールだったのだ。
「おや…君たちは!?」
コルベールも、まさか自分の教え子たちがいるとは思っていなかったのか目を丸くした。
「一体どうしてここに!?」
ギーシュが驚きを隠せず、コルベールに尋ねる。
「竜の羽衣という秘宝があると聞いて発掘のためにここに来たのですよ」
コルベールは学院でも授業の合間に自分用の研究室で、魔法の新たな可能性を探るために日々研究に勤しんでいる。そのため学院でも自分が認めるほどの変人としても扱われていたのである。今回のその一環で来たのだ。
「しかし、全く君たちは感心しないな。今頃ミセス・シュヴルーズたちはかんかんに怒っておられるぞ」
「す、すみません…」
思えば、自分たちはアンリエッタ姫の任務を終えた以上とっとと学院に帰らなくてはならない身。立派なサボりである。教師が怒らずにいられようか。
「まあ、その話は学
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