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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
再会-リユニオン-part2/タルブに眠る先人
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った。なによ…ご主人様の部屋よりこんな田舎のほうがいいわけ?…なんて思っていたりしたが、すぐにそんなんじゃないんだから!となるべく考えないようにした。
シルフィードが地上に降りると、呼び出したわけでもないのに村の住人たちが出迎えてきてくれた。急に竜が飛んできたので、村の人たちが好奇心を募らせ集まっていたのだ。それを見かねた村長が、来訪者である貴族の息女たちであるルイズたちに挨拶した。
挨拶を終えると、キュルケが竜の羽衣について竜の羽衣について尋ねた。
「竜の羽衣…ですか?」
「シエスタの話によると、あの子の曾祖父がそれを使って空を飛んでいたと聞きましたけど?」
「いえ、あのガラクタはそんなすごいものではありません。インチキなんですよ」
困ったように村長が言うと、一同はシエスタを見やる。
「すみません、実は『竜の羽衣』が空を飛ぶ姿って、誰も見たことがないんです。
生前のひいおじいちゃんも村のみんなから『飛んで見せろ』って催促されたけど、『もう飛ぶことはできない』って言い訳して、本当に空を飛べるか証明できなかったんです。ただ、ひいおばあちゃんだけは信じてくれたそうですけど、ひいおじいちゃんを気遣って嘘に乗ってあげていたって思われただけだったそうです」
申し訳なさそうにシエスタは言った。
「そうなると、村から嘘つき扱いされてたんじゃない?」
「そうだね。ありえもしないことを言ってのけると、そう言われて苦労するのが自然だろう」
ルイズが尋ねギーシュが結論づけると、シエスタは首を横に振る。
「いえ、なんでもひいおじいちゃんは実家が牧場を経営していたそうなんです。その経験を活かしてこのタルブ村に牧場を開いたんですよ。ほら、あそことか」
彼女は村の遠い位置を指さすと、広々とした柵に囲まれた放牧所と家畜用の寄宿舎が見えた。
(…なんでだろう)
サイトは放牧所を見て、不思議な感覚を覚えた。初めて見るのに、根拠もないのにどこか懐かしいものを感じたのだ。
「他にもこの村の名物として有名になる『ヨシェナヴェ』をもたらしたり、村のブドウ畑の発展にも尽力して、なくなった今でもタルブ村の貢献者として名前を遺したんです」
シエスタは誇らしげに、嬉しそうに語った。確かに、これだけ村に貢献した者が祖先にいれば、後世にも自慢してやれる。今でもシエスタにとっても曾祖父は誇りなのだろう。
「ご覧になりたければ、御遠慮なくご覧になってくだされ。ただ、あまりご期待になさらないように」
村長はそう言うと、ルイズたちを好奇な目で見に来た村の人たちを解散させていった。
「じゃあシエスタ、竜の羽衣のところに案内してくれ」
「はい、こちらです」
サイトから頼まれたシエスタは、皆を竜の羽衣の保管場所へと案内した。案内されたその先の丘の上に墓が立ち並んでいた。どうやらかつ
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