暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
再会-リユニオン-part2/タルブに眠る先人
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「ご…ごめん、シエスタ。心配かけちゃって」
ずいっと詰め寄ってくるシエスタの迫力に圧倒されたこともあり、サイトは流されるままにシエスタに謝った。ふと、シエスタはサイトを見て奇妙に思った。シエスタにとってサイトとは、ずっと魔法が使える貴族をただ恐れてばかりの平民の希望・憧れの存在でもある。ドットメイジとはいえ、メイジであるギーシュを圧倒したのだから。決闘をいざ挑もうとしたときからその片鱗は、思い起こせば見えていた。なのに、今の彼からはあのときのような勇気、貴族相手にも物怖じすることのない精神を感じない。
「なんだか…元気がありませんね。学院にいない間に一体何があったんですか?」
「それは…言えないんだ。ルイズからもしっかり黙っていろって口止めされてるし、話しても楽しくないことだし」
別にルイズのためというわけではなかった。ただ、あの旅のことは知らない人にはなるべく話しておかないままの方がいいと思った。ましてや、自分のことをよく気遣ってくれたシエスタにそんなことは言えやしない。
「ところで、シエスタの方はどうして?」
とりあえず、今度はシエスタの話に移ることにした。
「休暇をもらったので一度帰省しようと思って、街に来たんです。ついでに、街で働いてる叔父さんにも挨拶に行ってきました」
「叔父さん?」
「酒場を経営しているんです。親戚の中でも、ちょっと変わった人なんですけどね…」
あはは…と苦笑いを見せるシエスタ。なんか聞いていると、あまり会いたい部類の人とは思えなくなってしまう。
「でも、帰省か…帰れる場所があるってのはいいよ」
シエスタが休暇で故郷に帰ると聞いて、サイトは羨ましげに言った。俺も地球に帰れたら…。ふと、『シエスタ』と『故郷』のキーワードにより、サイトは以前シエスタから聞いた話を思い出した。
「そういえば、前に言ってなかった?ひいお爺さんのこと。確か、遠い国から来たんだよね」
思い出すと美味しくはあるが恥ずかしくもある、シエスタとの秘密の混浴タイムを満喫したときに聞いた話のことだ。
「はい。生前に『異世界』から来たと、何度も家族に話していたそうなんです」
「その話、詳しく聞かせて!」
連日のショックで故郷に帰りたいという衝動が強まっていたサイトは是非シエスタからその話を聞かせて欲しいと願い出たが、勢い余って目と鼻の先にまで顔が近づいていた。
「さ、ささ…サイトさん!いけません!こんな街の真ん中で…!!あ、…で、でも私…サイトさんなら…」
いきなりあこがれの男が急接近してきたものだから、シエスタは激しく動揺した。ちゃっかり心のどこかで望んでいたシチュエーションに喜んでもいたが。
ちなみにこの時、サイトがそんな素振りを見せたものだから、シエスタを押し倒そうとしている、またはキスしようとしていると思い込んだルイ
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