再会-リユニオン-part2/タルブに眠る先人
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のラ・ロシェールの人たちが犠牲になってしまった。街の人たちが自分に反感を抱くのも当然だ。誰だって自分が住み慣れた街を壊されたりしたらたまったものではない。
サイトの目を通して、今もまだ壊れた箇所の修繕にあたっている街の土木作業員たちを見て、ゼロは我ながら今更にも後悔の念を強く抱いた。思えば、今自分たちがこうして立っているこの街…トリスタニアに現れたディノゾールとの戦いで、周囲から認めてもらいたがっていたゼロは焦りすぎて怪獣殲滅を優先させた。その結果、今日も未だに街の土木作業員による復興作業が続いている。もしサイトがいなかったら、あの時街に偶然にも取り残されていた子供も最悪の結末を迎えていたかもしれない。ラ・ロシェールの町人たちから疫病神扱いされ、サイトからも厄介者扱いされたゼロは自分のやったことの重大さを思い知ったのである。
これまでのゼロは見ているものを、ゼロは血も涙もないウルトラマンの風上にも置けない奴だと誤解させてもおかしくない言動や行動を取っていた。しかし、彼もまた一人の光の国の戦士。宇宙警備隊の訓練生の頃はサイトと同じように他人の命を守ることが重大だと教わっていたし、本来の彼の性格は決してこれまで自分がやってきたことを許すようなタイプじゃなかった。寧ろ怒るタチのはずなのだ。それなのに…俺ってやつは…。
「『はあ…』」
サイトがベンチに腰掛けると、ふたりは揃って深いため息を漏らした。
「サイト…さん?」
名前を呼ばれたサイトは顔を上げた。そこには、この世界に来てから何度か顔を見かけるようになった馴染み深い少女が、いつもとは異なる、茶色のスカートに、木の靴、そして草色の木綿のシャツなどの組み合わせの私服姿で立っていた。
「し…シエスタ?」
一方で、トリスタニア城。
キュルケ、タバサ、ギーシュの三人は謁見待合室にて待機してもらい、ルイズは王宮のアンリエッタの居室にて彼女に事の報告をしていた。
いざ報告したときの彼女の表情は、任務を請け負ったときの誇りある笑みとは全く異なり、ひどく気落ちしていた。
サイトがいないことも気にしたアンリエッタだが、ルイズの話で適当に街をふらつかせていると言い、旅の途中で離脱したわけではないことを知って安心したが、ルイズからの報告を聞いてその安心した表情は一気に絶望と悲しみに染まった。
途中でキュルケたちが勝手に合流してきたことや、ウェールズたちに炎の空賊団と名乗る空賊が味方についてくれていたこと。ワルドが自分との結婚式で豹変しウェールズを誘拐、任務完了の証たるウェールズからの手紙とそのウェールズへ最後に当てることになった手紙を二通とも奪われ、さらに王軍貴族たちはワルドの操る謎の空飛ぶゴーレムによって皆殺しにされ、しかも危うく自分たちも殺されかけたがかろうじて助かったことも話した。ただ、ティファニアた
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