羨望-エンヴィ-part2/ルイズとサイトの離別!?
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突っ込みたくなる。
「確かに、勝手に召喚して契約して使い魔にした私に責任があるけど、だからってこのままではいけないと思って、彼と話をしようとした。でも…」
「そのシュウって男はなかなか打ち解け会おうとしなかったということね?」
「はい…」
キュルケがそう言うと、テファは頷くとそのまま俯いた。ルイズはそれを見て、表情が憂い顔になる。強く、何かを不安がっているのが目に見える。
「やれやれ、こんな麗しいレディがいるというのに冷たく突き放すとは、紳士とは程遠いな…」
(このキザ野郎はまったく…)
ギーシュは違う方向でシュウに呆れていた。が、寧ろこんな話ばかり持ちかけてくるギーシュの方に呆れてしまうものである。
「でもね、シュウ兄って悪い人じゃないんだよ」
「うん、だっておうちのお手伝いを手伝ってくれたし、悪い人に連れ浚われたお姉ちゃんを一人で助けてくれたんだもの!」
女性や子供に対しても冷徹な男かと思わせる話が並んでいたが、その想像を砕くかのようにエマが、そしてサマンサが口々に言いだした言葉に、サイトたちは目を丸くした。
「悪い人たちにって?その時の事、聞かせてくれるかしら?」
「うん、いいよ!」
キュルケがそう言うと、サマンサは頷いた。
それからシュウがこの村で何をしていたのか、どんなことをしてくれたのか、元はどこの人間だったのかとかさまざまなことを聞くことになった。とはいえ、そのすべてを理解できたのは地球人であるサイトだけで、ルイズたちは主にこの村に召喚されて以降の彼のことしか理解できなかった。
その日は、皆は村で休むことになった。サイトは夜の闇に包まれた村の庭に出て、テファたちが自分たちにしてあげた話を思い出した。
「…」
浚われた少女を颯爽と助けに現れ、見事その窮地を救った男。さっきテファや子供たちが話してくれたシュウの話は、まるで漫画とか、物語の世界の話のようであった。冷たそうに見えて意外と子供たちの面倒をしっかり見てあげたり、文句を言わずに家事も熟したり、主人であるテファを助け守り抜くなど責任を全うしている。ただ、笑ったことはないのを除けば…とは子供たちの話である。
ウルトラの力の用いようも完璧だ。最初にモット伯爵の屋敷に現れた怪獣と戦った時は思った通りのサイズになれず、チビトラ状態のまま戦い負けそうになったところで彼が助けに来てくれた。二度目は、フーケ事件の時。元は怪獣に殺されかけたフーケを助けるべく現れ、自分と各個撃破の形で怪獣を倒すことが出来はした。ゼロに決定的な失望を抱いた三度目の…ラ・ロシェールの戦い時、ゼロ=自分がラフレイアが体内に可燃性ガスを孕んだ花粉をたっぷりため込んでいたにもかかわらず、火に油を言葉通り注ぐかのように炎を纏った蹴りで大爆発が起こったところ、彼は己のみが傷つくのをいとわず、身
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