羨望-エンヴィ-part2/ルイズとサイトの離別!?
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で過ごしてきた様子を振り返りながら、サイトたちに答えた。
「一言でいえば…不思議、かな。私は同年代の男の人と話したことなかったけど、とにかく彼は、不思議な感じがしたの」
「不思議?」
「うん。私や子供たちは愚か、姉さんでさえ知らないことをたくさん知ってて…元はどこかの軍に属してて、ほんの少しだけ行商の人の話で耳にしたことがあるくらいだけど、巨人や怪物のことを知ってたり…まるで違う世界から来たとしか思えない」
「いや、文字通り違う世界から来たんだよ」
「あ、ご…ごめんなさい!私ったら…」
おいおい、と一言声をかけてマチルダがテファに突っ込むと、テファは少し頬を染めて慌てふためいた。仕草の一つ一つがルイズとはまた違う味を出していてかわいいと、不純にもサイトは思ってしまう。
「最初は…冷たく当てられていたわ。子供たちも、彼の高圧的な態度を怖がってて…やっぱり私が彼を勝手に召喚したせいとか、私がエルフの血を引くからとか…とにかく私のことを怒ってるって思ってた」
それを聞いたときのサイトの脳裏に、自分がルイズに召喚されたばかりのころの記憶が流れる。正直酷い有様だ。特にルイズの自分に対する待遇が。そしてギーシュも今と比べると最低な男だった。今は…まぁそれなりにまともになった…と思う。
わがままで自分勝手すぎて八つ当たりをするご主人様と、口先だけの愛をささやいて二股をかけまくりで、あまつさえその間違いを認めず決闘を吹っ掛けてきたキザ男。もし彼らが今のように少しでも自分の非を認めようともしないままだったら、きっと自分はすぐに学院を離れていたかもしれないと思った。
「仕事でマチルダ姉さんが一度村を離れてから、子供たちの中にもシュウのことをよく思ってない子もいて…このままで大丈夫なのかなってずっと不安だった」
あいつも苦労してたんだな。きっと周囲の環境がガラッと変わったから、この村に適応するのに手を焼いてたんだろう。サイトはラグドリアン湖にて、シュウを改めて会った時の彼の言葉遣いや態度を思い出す。あの時のルイズは惚れ薬のせいで自分にべたぼれ状態にあったせいか彼を怖がっていた。しかし、もし本来の彼女のままで彼と会っていたら、彼のことを「平民のくせに生意気よ!」と言うに違いない。
その時の様子が用意に想像できた。子供たちから怖がられ、警戒され、遠ざけられている彼の姿が真っ先に見えた。もし俺がルイズじゃなくてテファに召喚されていたら、同じことが起きていただろうか。
「あたしもなんとかテファや子供たちと仲良くしてほしいとは言ったけど、ああいう手合いは人付き合いが不得手な類だからね」
「ひねくれたやつね」
(ひねくれてるって…お前が言うか)
当時を思い出してやれやれといった様子のマチルダの一言に、ルイズはばっさりとシュウを言い捨てたが、サイトは彼女の一言に
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