羨望-エンヴィ-part2/ルイズとサイトの離別!?
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なければ留年してしまうとか、主人となるメイジは使い魔を選べないとか言われているがそんなこと関係ない。こんな言葉を掛けられたサイトにとって、これほど屈辱的で自分をより悲観的に思わせる言葉はなかったかもしれない。
ありったけの思いを爆月させるかのように子供じみた罵声を浴びせられたルイズは、目尻に溜めた涙を抑えきれなくなり、踵を返してサイトの元から走り去っていった。
「………相棒」
デルフは、途中で何度も言葉を書けようとも考えていたが、自分が言ったところで火が付いた二人を止めようにも止められず、ただ二人を悲しそうに見つめることしかできなかった。
サイトは、はあ…とため息を漏らした。
今まで帰りたいと本気で思わずにいたのは、この世界に及び始めている脅威がまさに自分が暮らしていた地球そのもの。それを無視したくはなかった。
でも………もういいんだ。きっと今のやり取りで、ルイズは俺を見限っただろう。キュルケたちも、きっとルイズから話を聞いて自分のことを見損なうに違いない。どうせこの星にいたって俺は何の役にも立たないんだ。
もう、ルイズを守る必要なんかないんだ。これでよかったんだ。
雨が降っているわけでもないのにサイトの足元にぽたぽたとしずくが落ちて地面に染み込んでいくその時、ゼロは気づいた。サイトは、情けない自分への自己嫌悪のあまり泣いていた。
「なんだよ…なんでなんだよ……」
目から、涙がとめどなく、抑えきれずに溢れ続けていたのだ。
胸が苦しい、喉の奥がカラカラで、指先がちりちりして、目の奥が熱すぎる。最低ってなんだよ?一番最低なのは、俺じゃないか…。
たった今だってルイズに…。
ゼロのことも、最初に会った頃のルイズのことも笑う資格なんて何一つない。
これまでさんざんカッコつけたセリフをほざいておきながら、結局自力では何もできやしない情けない口先だけの男。
「は、はは……笑えるだろ、ゼロ?これが…………………」
―――――本当の俺だああああああああ!!
近くにあった木を殴りつけ、サイトは泣き崩れた。
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