喪失-ロスト-part4/滅亡の王家
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るラインに立つ巨大な獣を操り、さらには始祖ブリミルが持っていたと言われる始祖の箱舟ジャンバードさえも起動した。この方々の元なら、自分が果たそうとしている野望を達成できる!
そのためにも、まずはこの薄汚い空賊共と時代遅れの王軍共を消し去ってやる!!
悪魔のような笑みを浮かべ、ワルドはベロクロンとジャンバードに抹殺指令を下した。
「グゴアアアアア!!!」
ベロクロンの手からミサイルが、ジャンバードからはビームが放たれ、満身創痍のボロボロにされたグレン少年。そして再び、ミサイルとビームのオンパレードがグレンと炎の空賊、残った王軍兵たちに止めを刺すべく襲い掛かってきた。彼らは死を覚悟し、その目を伏せた。
しかし、どこからか紅色の光が飛来し、それらの攻撃を彼らに当たる前に全て打ち消し、相殺した。その眩しい光に空賊や兵士たちは目を閉ざしたが、光が晴れた途端にその目に飛び込んできた神々しい巨体をその目に焼き付けた。
「銀色の、巨人…!!」
変身を維持できなくなるほどの痛手をこうむったグレンも、傷だらけの体を起こして、自分の前に立っている巨人を見上げた。
(もしかして…こいつが、前にウェールズが言ってた…巨人…か…?)
「き、貴様は…!」
見覚えがある。ラ・ロシェールの街を花の怪物と黒い巨人から守ろうとした、銀色の巨人だ。
「シュア!!」
その巨人、ウルトラマンネクサス・アンファンスはベロクロンとジャンバードを睨み、ファイティングポーズをとって身構える。
人類の希望となりつつある巨人…ウルトラマン。こいつらさえも俺の邪魔をするか!ワルドは憎らしげにネクサスを睨み付けた。
「待ってくれ巨人…!!そいつはウェールズを人質に…!」
グレンの、巨人を引き留める声が聞こえてきた。…そうだ、慌てることはない。こちらにはウェールズがいるんだ。いかに奴とて迂闊に攻撃はできないはず。一瞬焦ったワルドだが、こちらには無敵の盾と言えるウェールズがいたのを思い出し、落ち着きを取り戻し………はしなかった。
〈セービングビュート!〉
「シュワ!!」
「な!!!?」
なんとネクサスは問答無用で、手から光で構成された縄をワルドに向けて発射してきたではないか。ワルドより先に、彼とウェールズを乗せたグリフォンがいち早く反応し、それを辛うじて避けきった。
(こいつ…ウェールズの命がどうなってもいいのか!?)
なんて奴なのだろうと、自分がまさにそれの癖にワルドは焦った。街で噂に聞くウルトラマンのイメージと言えば、この世界をあらゆる脅威から守ってくれるヒーローと言うイメージがあり、決して人に手を下すようには思われない。だが、たった今こいつは容赦なく自分に光線を撃ちこんできた。やばい…このままではウェールズ共々殺されてしまう!
しかし、ワルドが完全にこの巨人に殺され
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