喪失-ロスト-part4/滅亡の王家
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ハンマー〉を唱えた。どんなに腐ってもスクウェアメイジというクラスであるため、強烈な風の衝撃が地上にいる空賊や王軍の生き残りの兵たちを痛めつけた。
「ぐああ!!」
「次からだ。もし次、少しでも貴様らが俺に手を出せばウェールズの命はないぞ!」
すでに、自分がチェックメイトを勝ち取っているのだ。ウェールズを人質にとった時点で、こいつらはもうこちらにただ殺されるのを待つだけしかできないも同然。グレンや炎の空賊、そして生き残った王軍はウェールズを撃ってでもあの卑怯者を倒すか、ウェールズをいかにして殺さずにおくか、何の解決策も浮かばないままどうしようもない口論を無駄に続けるしかない。
「さあベロクロン、ジャンバード!我々レコンキスタの崇高な理想を邪魔するこの愚者共の舞台に幕を下ろしてやれ!!」
ワルドが命じると、ベロクロンが両手を突き出してその指先からミサイルと、そしてその隣に浮いたジャンバードがビームを発射して、無防備にさらされた彼らに襲い掛かってきた。
「このおおおおおおあああああ!!」
グレンファイヤーがその身を挺して、皆を真折るべき自らみんなの盾となった。無論、すべての攻撃が彼に直撃し、彼の体を猛烈に痛めつけた。
「はははははははは!!!」
「ぐああああああああああああああ!!!」
完全に悪人と化し、見下ろす者すべてを常時侮蔑し続けるかのごとき目つきでグレンたちを見ながら高笑いを上げるワルドと、ウェールズの命を盾に何もできなくなり、ただ卑劣な手を使って勝ち誇るワルドへの怒り・憎しみを募らせながらボロボロになっていくグレン。そしてそんな彼に守られるしかない地上の炎の空賊と王軍たち。
立て続けにダメージを受けたグレンは、ついに鎮火していく炎のように小さくなる、元の少年の姿に戻ってしまった。
もう彼らに、希望にあふれた未来は訪れないのだろうか…!?
「!」
ベッドの上で静養し続けていたシュウは目を開いた。瞼を閉じている間に、ほんのわずかだが見えたのだ。今、ニューカッスル城で起きている悲劇の連続を。
彼は直ちに起き上がった。しかし、体がいまだにラフレイアの大爆発を受けたときのダメージが残っていたために激痛が走る。
(ティファニアたちの前で、ストーンフリューゲルを呼び出さないでいたが…今回はそれが仇になったか…!!)
しかし、いかに体が痛むからと言ってここで立ち止まってしまえば、自分が持っているウルトラマンの力で助けられる人間の命が一秒経つうちにまた一人と死んで逝ってしまう。
机の上に置かれた壁に掛けられら黒い半袖の上着を着付け、エボルトラスターとブラストショットを持って、すぐに彼はベッドのすぐそばの窓から外へ飛び出し、森の中へと走り出す。
一歩でシュウはしばらく走った後、ウエストウッド村から結構な距離へ着いたところで、上着のポケ
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