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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
用心棒‐グレンファイヤー-part3/炎の空賊たち
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さりやっつけたほどの怪獣たちを操れるなら、負けてもおかしくはないわね。ルイズたちの旅先の目的がとりあえず王党派の人に会うってことはわかったけど、これじゃあ先が怪しいわね」
今更気づいたのか…。サイトはキュルケに心の中で突っ込んだ。まあ、思い出してみればキュルケたちは興味本位で着いてきたのだ。特に自分たちの目的も明かさないままだったから詳しく知らないままなのも無理はない。
「俺たち『炎の空賊団』はレコンキスタとは対等に手を結んでいる。もし王党派に組するやつがいたら捕まえろとも頼まれてんだ。
けど、せっかく仲間のグレンが助けてやった命なんだ。ここは俺たちと一緒に貴族派にならねえか?そしたら、スカボローの港まで送ってやるぜ?それにレコンキスタ共はメイジを欲しがっている。礼金もたんまりくれるそうだ。悪い話じゃねえと思うがどうよ?」
「死んでも嫌よ!」
バッ!と右手を振って強気な姿勢を保ち続けた。
「おい、ルイズ…!」
落ち着けと彼女に突っつこうと思ったサイト。しかし、彼は気づいた。ルイズの足が、小刻みに震え始めていた。本当は怖かったのだ。一体何をされるのかはわからない。もしかしたらこの空賊たちに自由を完全に奪われた暁に乱暴されたり殺されるかもしれない、もしかしたらあの炎の用心棒に焼き殺されたり…それらの恐怖をこらえて、相手をまっすぐ見続け見栄を張り続けていた。
ここまで来るといやおうにも眩しく見えてきた。
「最後だ、もう一度だけ聞こう…。貴族派に……………!?」
頭が目を鋭くしてルイズを睨み付けて貴族派になれと最終通告を下そうとした時だった。彼は急に言葉を切らし、鋭かった目が驚きで丸くなった。
「その指輪は…!」
彼の目に映ったのは、ルイズがアンリエッタから託された指輪『水のルビー』だった。ヴェルダンデにじゃれ付かれた時のトラウマもあってか、それに気づいたルイズが右手の水のルビーを左手で覆い隠した。
「これは姫様が直々に私にお預けになった大切なものよ!あんたみたいな薄汚い空賊に渡すもんですか!」
すると突然、頭は顔を上げて大笑いした。
「ハハハハハ!まったく、トリステインの貴族は気ばかり強くてどうしようもないな!!どこかの国の恥知らずよりはましだがね」
「へ?」
突然の頭の変貌にサイト達は目を丸くして顔を見合わせた。一体どうしたのだこの男は。
「あん?どうしたのさ?急に笑い出して」
「むぅ…その指輪に、なにかあるのか?」
グレンと、三兄弟の船長の真ん中に立つ男がルイズの持つ指輪を頭が気にしているのが気になったためか、指輪のことを尋ねた。
「ああ、『僕』にとってとても縁の深い代物だよ。その指輪は」
頭は自分の右手の手袋を脱ぎ取る。すると、彼の露わになった右手の薬指にもまた指輪が身に付けられていた。だが、それは決してただの指輪
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