暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
用心棒-グレンファイヤー-part2/浮遊大陸X迷入
[6/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の顔色をうかがう。ひどく青ざめていて、しかも口から血が流れている。森の中で、何かが起こったに違いない。
「毒に侵されてる…水魔法をかけてみる」
タバサが身をかがめて、その男に水の治療魔法をかけた。しかし、男の症状は改善したとは言えず、青ざめきったままだった。
「…治療薬が要る」
「タバサの魔法じゃ、治らないの?」
トライアングルクラスの力を持つタバサなら傷等を癒す力も高い。キュルケがタバサに尋ねると、彼女は首を横に振った。
「私も知らない…『毒』」
いつも無表情で考えの読み辛いタバサだが、この時は妙に『毒』と言う単語を強調し、重苦しい表情を浮かべていた。この人を自分の力で助けられないことを悔やんでいるのだろうと、サイトたちは思った。
「とにかく、僕らでこの者たちを船に運ぼう。ただ、サイト君。あまり毒に侵された人に触らない方がいい。君も感染するかもしれない」
「す、すいません…」
いきなり飛び出したサイトが迂闊すぎることを指摘していた。それを悟ったサイトは申し訳なくワルドに頭を下げた。
「いいさ、他人が苦しむのを黙って見過ごせないその正義感は、今の時代の貴族に最も必要なことだと思う。寧ろ見習わせないくらいだ」
サイトの背中を軽く叩き、元気づけようとするワルド。サイトは彼をいい人だと思う反面、男として悔しく感じた。ルイズはやっぱりこの男と結ばれた方がきっと幸せなんだろう。異世界人の俺が、深く関わっていい相手じゃないんだ。より一層思い込んだ。
「ギーシュ君、ゴーレムで彼らを運ぶんだ」
「は、はい!僕でお役にたてるなら!」
あの栄誉ある魔法衛士隊グリフォン隊隊長が僕を頼ってくださるなんて!ワルドに頼られたことで、ギーシュは気持ちが舞い上がった。
「ギイィイイイ!!」
その時だった。突如茂みの奥から長い触手のようなものが飛び出し、サイトたちを襲った。
「きゃ!」
「「ルイズ!」」
その拍子にルイズの足に触手が巻きつき、足を取られて転んだ彼女を引きずり込もうとした。サイトはデルフを、ワルドはレイピア状の杖を引き抜き、自分たちにも迫るその触手を叩き落とした。サイトが間一髪、ルイズを引きずり込もうとした触手を切り落としたことでルイズは無事、ワルドによって回収された。
「大丈夫か、ルイズ!?怪我は?」
「え、ええ…」
危機的状況からの脱却のためとはいえ、いきなりワルドに抱き上げられたことに恥ずかしさと戸惑いを覚えながらも、ルイズは頷いた。サイトはちょっとムッとした表情を浮かべたものの、今はそれよりも注目すべき相手が茂みの中に居る。すぐに触手が伸びてきた方へ向き直り、
「相棒、気をつけな。俺っちは長い時間を生きてきたが、こいつははっきり言って見たことがねえぞ」
「そっか…それはそうかもな」
デルフは、自分たち以上の長いときを生
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ