婚約者-ワルド-part3/ゼロの過ち
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まで出てきたうえに、メタ・フィールドの形成を邪魔されたとなるとかなりまずい事態だ。
さて、どうする…。
マチルダは静かにその様を見届けていた。
我が妹はとんでもない奴を使い魔にしたものだと、マチルダは関心を通り越すほどの衝撃を受けた。でも、頼れる奴があの子の使い魔になってくれたことについて嬉しくもあった。まだコミュニケーションなどの問題があるが、それはこれから解決していけばいい。生きていれば叱ることも過ちを正すこともできるのだから。
しかし、マチルダは一方で今の彼と対峙する黒いウルトラマン、ファウストの方にも注目していた。あんな、不気味な巨人とも彼のいたと言う組織は戦っていたと言うのか。いや、あの黒い巨人のことは気になるが、ここで考えても何もしないのと同じだ。
まだ逃げ遅れた人たちがいるはずだ。おもに平民の子供を優先して、マチルダはシュウの無事を祈りながら行動を開始した。
一方でサイトは、路地裏に来ていた。しかし、この時の彼の身に、ある問題が起きていた。この時のサイトの体を動かしていたのは、サイトであってサイトではなかった。
『ゼロ、何人の体を勝手に!!』
実は、サイトと同化していたゼロが、サイトには無断で彼の肉体の主導権を握っっておた。表に出る人格を無理やり交代させられ、ゼロが表に出てきていたのである。
「いい機会だ。あの怪獣をぶっ倒して、ワルドを見返してやる!」
ゼロは、非常に腹を立てていた。自分たちウルトラマンを不要の存在と見下してきたワルドの勝手な言い分に。真のウルトラマンを目指す。その目標のために戦い、努力してきた自分のことを否定されて我慢ならず、サイトの意識をそのままに彼の体を一時的に乗っ取ったのである。
『ゼロ!』
焦るゼロをいさめようとするサイトの呼びかけを無視し、ゼロはサイトの姿から本来の姿の上に訓練用プロテクター『テクターギア』を装備した巨人態『テクターギア・ゼロ』へと変身した。
「セア!!」
ゼロは掛け声をあげながら空中爆転しながらネクサスたちの下へ降り立った。
ネクサスにとって、ゼロの登場は天の助けにも受け取ることができた。誰かにファウストの足止めをしてもらえば、メタ・フィールド内にラフレイアを引き込み、周囲の被害もなく殲滅することが可能だ。すぐに彼に作戦を伝えようとネクサスはゼロに話しかけようとした。
「平賀才人、と言ったか。ファウストを食い止めてくれ。その間に俺は…って!」
が、予想に反してゼロは真っ先にラフレイアの方へと向かって行ったではないか。
「人の話を聞け!!」
自分を無視してラフレイアに突撃するゼロに苛立ちながら、ネクサスは彼を追いかけようしたのだが、彼の前にファウストが立ちふさがってきた。
「フフフ…仲間割れか?お笑いだね」
「ファウスト…!!」
あざ
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