婚約者-ワルド-part3/ゼロの過ち
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たのだろう。だがその思い込みこそ、一寸先の闇へと落ちる旅路だったのだ。
「やば!!」
これを、シュウの頼みを聞いていたマチルダが目の当たりにした。このままだと、この街は…!!
が、その時だった。間一髪赤い光が、ラ・ロシェールの軍とラフレイアの間に落下し火の魔法を相殺したのだ。
「あれは、サイトがウルトラマンネクサスと名付けた銀色の巨人…!!」
サイトたちも、そしてラ・ロシェール軍の皆もその光が、一体の銀色の巨人、ウルトラマンネクサス・アンファンスの姿に変わるその光景を目に焼き付けていた。
「ウルトラマンネクサス?もしや、あれもウルトラマンなのか?」
ワルドはネクサスの存在を今日初めて見たので、ウルトラマンゼロ以外の新たな巨人の姿を見て驚いていた。思えば、ネクサスの存在はまだ世間には広く知れ渡っていない。他にもウルトラマンがいたと言う事実に驚く今のワルドの反応も無理はなかった。
「ええ。…あれ、サイトは?」
適当にサイトに相槌を打とうと思っていたのだが、そのサイトがいつの間にか姿を消していた。
「彼なら、避難誘導すると言ってどこかに行ってしまったぞ」
ギーシュがオロオロした様子でルイズに言うと、ルイズはひどく不機嫌な顔へ早変わりする。
「ああもう!ご主人様を置いてどこかへ行くなんて!」
まさか、ご主人様と仲間を置いて逃げたんじゃないでしょうね…。いや、そんなはずがない。ルイズはそんなことだけはあのサイトはしないと思った。でも、やっぱりご主人様を置き去りにしたことは許せない。後でお仕置きだからね!!
「しかし気になるな」
ワルドが顎に手を触れて、ラフレイアと対峙するネクサスを見る。
「彼…ウルトラマンネクサスと言ったか?なぜラ・ロシェール兵の、あの花の魔物への魔法を妨害したのだろうか?」
その時のワルドの目は、ネクサスのことを警戒しきっていた。街を守るために放たれた魔法を妨害するウルトラマンなど、実は敵なのではないか?そんな疑いを抱いてしまう。
ルイズも少なからず疑いの感情を抱く。サイトがネクサスと名付けたあのウルトラマンは、どういうわけか破壊の杖を盗んできたフーケをどこかへ逃がした。しかも普段は人間の姿でどこかに潜伏していることが分かっている。一体奴は何を考えているのだろうか。
「火の魔法を使うなって!?」
ふと、彼らの耳に避難をしている住人達の声が飛び交うのが聞こえてきた。
「どうも、メイジらしい女が火の魔法を使うと大爆発が起こるとか言ってんだ!」
メイジらしい女、おそらくマチルダが火を使うなと言う呼びかけが伝わっているようだ。
「可燃性…それであのウルトラマンはわざと火の魔法を妨害したのか」
それが真実ならば納得がいく。いや、真実が何であれ、その可能性があると言う話がある以上迂闊に植物が苦手とする火の魔法で攻
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