婚約者-ワルド-part1/任務
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が、アルビオンに送った我がトリステインの間者の調査によると、あのアルビオンの叛徒たちは怪獣を操り、その力を持って設立から間もない期間で王室を圧倒し、壊滅的被害を与えたといいます」
「なんだって!!?」
サイトはそれを聞いて声を上げた。この世界の人間が、怪獣を使って他国を侵略している!?この世界の人間に怪獣を御せる力なんてあったか?…いや、そんなはずはない。だとしたら、この世界の人間はウルトラマンなしでも十分にこの星を守ることだってできたはずだ。だがこれまでの日々を過ごしてきたこと、そしてアンリエッタが話してくれたこの世界の現状を聞く辺り、そんなことはありえない。つまり…。
『クール星人以外にも、この世界に侵略目的の星人が潜んでやがる可能性があるな…』
ゼロも瞬時にサイトと同じ結論にたどり着いた。だとしたら不味い。いずれこの世界は、互いに腹の探り合いと醜い争いを続けているうちに、あっと言う間に隙を突かれて侵略者に飲み込まれてしまう。見過ごすことはできなかった。
でも、同時にこれは危険が伴う。それもウルトラマンの力を使っても手に余るかもしれないと言うのに、ルイズは無謀にも自分も行くと言っているのだ。
「ルイズ、俺も反対だ!!」
「なんでよ!あんたは私の使い魔なんだから、ここは私の力になることを躊躇っちゃダメでしょう!」
反対してきたサイトに対して、ルイズは怒りだした。自分のアンリエッタの力になりたいと言う気持ちを否定されているようで我慢ならなかったのだ。
「戦争中の国に行くんだぞ!しかも、怪獣を操って他国に侵略しようとしている奴らがいるんだ!もしかしたら人間と、命のやり取りしなくちゃならないかもしれないんだぞ!それがどういうことかお前はまずわかってもいないだろ!」
ルイズはゼロと馬鹿にされ続けてきた。だから少しでも見返したい、立派な貴族でありたいと言う気持ちが強く出すぎている。気持ちばかりで何も考えずに安請け合いする印象しか受けなかった。人間同士で殺し合いになるかもしれないのに…。
「そんなの関係ないわ!」
「関係ないだと…ふざけんなこの馬鹿!!」
サイトも引き下がれず、ルイズの言い分に怒りを露わにした。
「お姫様だって言ってるだろ!お前のことを大事に思っているからこそ、行かせたくないって言ってるんだ!ただでさえ望まない結婚をするお姫様に、今でも自分を友達だって言ってくれる人に、そんな残酷な選択をさせるのか!!」
「で…でも!!」
「それにお前、この前のフーケ討伐任務のときだって、無茶するだけで何もできなかったじゃないか!それどころか、危うく死ぬところだったんだぞ!!」
そうだ、今回は間違いなくあのフーケとの戦いよりも危険が待ち構えているに違いない。その時にただ無謀に突撃することしかできなかったルイズにいったい何がで
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