魔人‐ファウスト‐part2/死を運ぶ魔人
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ま、己の体を紫色に鈍く光ると、その姿を空間に溶かすように姿を消した。
(最後まで不気味な奴だな…)
ゼロは本人の意思でそう呟いて、元のサイトの姿に戻って行った。ジュネッスブラッドも、これ以上この姿でいることも苦痛に感じ、変身を解くと同時にメタ・フィールドも解除した。
元の姿に戻り、元のラグドリアン湖の湖畔に戻ってきたサイトは、自分の無事に気付いたルイズに飛びつかれた。
「サイトのバカバカバカああああああ!!心配したんだからあああああ!!」
「うわああ!!ちょ、悪かったって!!だからそんなに泣きながら叩くなよ!!」
サイトは上から飛びついてきたルイズの涙目+往復ビンタを受けてしまう。結局体に残るダメージ関係については、ルイズの理不尽なお怒りによるお仕置きを受けてる時の日常となんら変わらない。
「いやいや、さすがサイトだ!僕を超えただけのことはある!ウルトラマンの戦いに自ら身を投じてなお生き残ってくるとは!」
ギーシュもどうやらサイトの無事を喜んでくれたらしい。言い回しがどうも納得できないところが一部だけあるが。
「全く、呆れるわね。あんな危ない戦いに飛び込んでいくなんて…」
ルイズやギーシュ同様、サイトの正体を知らないモンモランシーとしてはさっきのサイトの行動には呆れたようだ。一見ただの意味のない特攻にしか見えなかったのだから当然と言えば当然かもしれない。ふと、ギーシュがさっき遭遇した二体のウルトラマンたちのことを思い出す。
「しかし、さっきのあの銀色のウルトラマンと黒いウルトラマンは何者だったんだ?前者は人間が姿を変えた上に、後者はファウストとか名乗っていたが…サイトは知らないのかい?」
「悪い…あのファウストって奴も、あの銀色のウルトラマンのこともよくわからない」
あの男が変身した方のウルトラマンは少なくとも敵じゃないことは、だんだんわかってきてはいる。けど、あのファウストとかいう黒いウルトラマンが、自分たちの敵であることは明らかにわかりきっていた。それでもサイトとゼロは戸惑いを覚えていた。まるで根本から悪意の塊しか抱いていないような…それもこれまで地球に現れていた、侵略者が作った・または化けたような偽のウルトラマンなんかじゃない、本物の『悪のウルトラマン』に。
「しっかし、あの黒い…ファウストって奴ぁとんでもねえ強さだったな。下手すりゃあの銀色のデカブツの方、やられるかもしれなかったぜ?」
デルフも、サイトたちを通して戦いを見ていたためか、かなりハラハラしていた様子だった。
「それよかよ、俺っちたちの目的をやっとうこうぜ。巻き髪の娘っ子」
デルフの一言で、思わず当初の目的を忘れかけていたことに気が付く三人。そうだ、色々と気になることが山積みだが、ルイズを元に戻すために水の精霊から精霊の涙をもら
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