魔人‐ファウスト‐part2/死を運ぶ魔人
[11/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に教えてくれた…この世界で神様と謳われているブリミルって人の使い魔だったという奴だ。
「おう、久しぶりってとこだな。水の精霊!」
デルフが鞘から顔を出して再会を喜ぶ挨拶をした。
『遥か昔、ガンダールヴは我との約束を守ってくれた。ガンダールヴは我にとって信ずるに値する単なる者。デルフリンガーは、かの者が持っていた意思剣のことだ。
ガンダールヴよ、もし我の秘宝を取り戻してくれるのならば、この湖を引くことを約束しよう』
通りで、デルフが懐かしがっていたわけだ。随分大昔に知り合っていたとは、一体何歳なのだろうかとサイトは不意に思ったが、今はそんなことを気にする場合ではない。
「わかった。でも、期間はいつまでなんだ?」
『お前たちの命の限りあるまでならいつまででも構わない』
『おいおいサイト、お前こいつの頼みを聞くのか?もしかして人間より長生きな俺に任せるなんてことは言わないよな?』
あまりにも乗り気なサイトに、ゼロがふとサイトに声をかける。手がかりがほとんど皆無に等しい秘宝を探せと言っているのだ。一生かけても見つかる可能性など限りなく無いと言ってもいいものをどうやって探すつもりなのだ?ゼロはもしや人間より長く生きられる自分に頼む気じゃないのかと疑ってサイトに尋ねる。
『い、いやそういうわけじゃ…でも水の精霊だって困っているみたいだしさ…』
『言っとくけどな、これはお前の問題だ。俺は手を貸さないぜ?』
『ケチ』
『ああん!!!?』
ケチンボ扱いされて怒るゼロを無視し、サイトは仕方ないと水の精霊に言った。
「俺が探すよ。必ず見つけてみせる。だから、湖を元に戻してやってくれ」
『わかった』
最後にそう告げ、水の精霊は形を崩して水の中へと戻って行った。
「これでひとまず解決ね。すっかり遅くなったし、学院に帰りましょう」
「そうだね。明日は姫殿下がご来訪なさる記念すべき日だ。一刻も早く戻るとしよう」
んーっと背中を伸ばすモンモランシーと、彼女の隣を歩くギーシュはすっかり疲れたため、すぐにでも帰ろうしたが、サイトはと彼にくっついたままのルイズはまだ残っていたため、一度足を止める。サイトが立ち留まっていたのは、同じようにこの場にいたシュウから話を聞いてみたかったためである。
「なあ、おめえさん……」
サイトがシュウに質問しようとしたところで、デルフがシュウに尋ねてきた。なぜか、その声はいつもの軽薄な感じが微塵もなく、不安を感じさせられる。
「胸にルーンが、刻まれてんのか?」
「そういえば、あの時光ってたお前のルーンって俺のルーンとも形がすごく似ていたな。もしかして…」
確かに、メタ・フィールドでの、ウルトラマンとしてファウストと交戦していた際、エナジーコアの上に、サイトのガンダールヴのルーンとよく似たルーンが光っていた。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ