盗賊-フーケ-part3/二大戦士、異世界に降臨す
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いてきたツインテールが尾でゼロをぶっ叩いてきた。ゼロはツインテールから一度離れ、再び仕掛けようとしたが、ツインテールがしつこく尾を振い続けてきて近づきにくくなった。もう一度背後から仕掛けるか。ゼロは宙に舞いあがってツインテールの背後に回り込むと、後ろからツインテールの尾を掴みだす。
「KUAAAAAA!!!」
「グ…ウオォ!!…」
このツインテールは生まれたばかりの赤子。しかし人間の赤ん坊よりもめちゃくちゃに暴れまわる分余計にタチが悪い。しかし、ツインテールはゼロの手を振りほどくと背後のゼロに向けて、二つの尾を伸ばす。再び首を掴まれてしまうゼロだったが、逆にその体勢のまま、ツインテールを巴投げで背後に叩きつけた。すかさず、地面の上に倒れたツインテールの胴体に抱きついて体を締め上げていく。ツインテールはゼロの呪縛から逃れようと必死にもがき続けていると、ゼロとツインテールは同時に地面に倒れこみ、そのままゴロゴロと転がっていく。少し転がった後、ゼロは立ち上がり様にツインテールの尾を掴み、ぶんぶんと振り回し、投げ飛ばした。ツインテールもついに、限界に達していた。
止めだ、ゼロは足を燃え上がる炎を纏わせ、空中へと舞い上がる。そして、地上にいるツインテールに向けて必殺の蹴りをお見舞いした。
〈ウルトラゼロキック!〉
「デエエエエエヤアアア!!!」
蹴り飛ばされて炎に焼かれていくツインテールは、地面に落ちた途端に爆発して消え去った。
「す、すさまじい強さね…」
「次元が違う…」
泥棒退治は、いつの間にかウルトラマンと二大怪獣の決闘にすり替わっていたが、少なくともこの時この日の戦いが終わったことを誰もが悟った。
キュルケとタバサは、そしてルイズも自分たちにできることなど何もなかったようにしか思えなかった。
銀色のウルトラマンは、ゼロに視線を向けてきた。視線が互いに合い、しばらくそのまま奇妙な空気を漂わせながらその場に立っていた。二人とも、相手が一体何者なのか、どこから来たのか、非常に気になっていた。そして何より、こいつは敵か味方かはっきりしていないために警戒心も抱いていた。
しかし、先に沈黙を破ったのは銀色のウルトラマンの方だった。それも言葉ではなく、行動で破った。彼は、フーケの元に歩み寄っていくと、彼女の前に掌を下ろす。
(…)
フーケは、知り合いである彼の正体がウルトラマンだと知ってかなり動揺しきっていた。聞きたいことが腐るほどあったのだが、どこから言えばいいのかさっぱり分からなくなっている。が、少なくとも彼が今、話は後にして自分の掌に乗れと言っていることは理解できた。フーケを掌に乗せて、銀色のウルトラマンはゼロに背を向けた。明らかにこの場から離脱するつもりだ。
「あ、あいつ!なんでフーケを!?」
ルイズた
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