盗賊-フーケ-part3/二大戦士、異世界に降臨す
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かったのかよ?証拠なりなんなり見せたのに」
「今まで半信半疑だったけど…あんなの見たら信じるしかないじゃない」
ノートパソコンとか見せたじゃないか。破壊の杖でやっと信じてくれたのか?まあ、何から何まで 信じるとまではいかないだろうけど。
「帰りたい?」
「…ああ…」
帰りたい。それは紛れもなく本当のことだ。故郷に心残りがある形でこの世界に来てしまったのだから。
「…ごめんね」
「え?」
「勝手に故郷から呼び出したことよ。その…悪かったって思ってるわ」
意外だった。もうとっくになんとも思っていないのかとてっきり思っていた。だが今のルイズは、サイトを地球から呼び出し、結果的に彼と彼の家族・友人を引き離してしまったことに責任を感じてくれたようだ。
「それに、ありがとう…」
「次から次へと如何したんだ?」
今日のルイズはなんだかおかしい。ゼロといいルイズといい、すごく違和感を覚えさせられる。
「だって、怪獣にやられそうになったとき助けてくれたでしょ。だから…」
みるみる顔を赤らめながらルイズは俯く。
「気にすんなよ」
「どうして?」
首を傾げるルイズに、サイトは笑って見せてこういったのだった。
「俺は、お前の使い魔なんだろ」
その笑みを見たときのルイズは、さらに一層赤くなりながらも、笑みが浮かんでいた。
「こいつはおどれーたな」
バルコニーから見ていたデルフはその暖かな様子を眺め続けていた。
「主人のダンスの相手を務める使い魔なんて初めて見たぜ。こりゃおでれーた!」
その頃、グドンを撃破しフーケを連れてテクターギア・ゼロの前から立ち去った銀色のウルトラマンは、遥かな空を飛び続けていた。ただ遠く、誰の目にも届かないくらいの遠い場所へと。トリステインからも遠く離れた森の上に浮くと、ウルトラマンは赤い発光体となって地上に静かに降りると、元の姿であるシュウに戻り、さっきまでウルトラマンの掌に乗せられていたフーケを下ろした。
「全く、驚いたもんだよ。ここに来たときのあんたから巨人やら怪獣の話やらは聞いていたけど、まさかあんた自身がウルトラマンって奴だったとはね…。
あたしの危機を察知して飛んできたのも、『村』から一っ飛びで来られたのもあんたがウルトラマンだからかい?」
フーケはやはり顔見知りということからか、シュウからウルトラマンや怪獣のことを聞き及んでいたようだ。だが異世界での話、フーケ自身もサイトから地球のことを聞かされた時のルイズと同様信じ切れてはいなかっただろう。自分がウルトラマンであることを知られることとなったシュウは何も言わなかった。
「…まあな。これについては『ティファニア』にも教えていない」
「テファにもかい?なんで…ってこいつは愚問か」
あんな力を隠したがる理由
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