盗賊-フーケ-part2/盗人の守護者
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見ていたフーケがゴーレムを攻撃。
(そういうことか!)
フーケの目的を、サイトはこのとき理解した。フーケはこの破壊の杖ことMACバズーカの使用方法を確かめたがっていたのだと。
だが今は、もう一つの脅威がある。それは、たった今現れた巨大な物体だ。
「あれはなんなの?」
空のシルフィードの背中から見下ろしたキュルケはその物体を、目を凝らしながら不思議がる。
「…卵?」
呟くタバサ。そう、その物体は巨大な卵のようなものだった。それにしても、これは何の卵なのだ?ドラゴンの卵にしてはあまりにも巨大すぎる。ドラゴンだって子供の頃はごく小さい卵しか産まない。だがあの卵らしきものは、成体のドラゴンよりも大きい。40メイルはあるのではないだろうか。一体なぜこんなものが急に地上へ姿を見せたのだろうか。
「まさか、あの卵…」
これだけのビッグサイズのせいか、サイトはこの卵が一体何なのか悟った。
「サイト、わかるの?」
「もしかしたら、あの卵は…!!」
すると、卵が光り出し、殻に亀裂が走り出した。ピキピキと音を立てながらひび割れていくと、その卵の中身が露わになった。
「KUAAAAAAAAAAAAA!!!」
頭が地面に密着し、逆立ちをしているように二本の同じ長さの触手が頭にあるはずの位置から生えている巨大な生物。かつて、帰ってきたウルトラマンことウルトラ兄弟の4番目『ウルトラマンジャック』と交戦した怪獣『古代怪獣ツインテール』が姿を現した。
「つ、ツインテール!?なんでこいつがこの世界に!?」
ツインテールは宇宙怪獣ではなく、名前の通り地球の古代に生息していたとされる怪獣だ。サイトもこれまで何度か、地中で眠っていたにもかかわらず何かしらの原因で地上に復活した個体を何度か目にしたことがある。だがここは異世界。クール星人やディノゾールのような宇宙怪獣、そして彼にとって未確認のスペースビースト・ノスフェルならまだしも、地球の怪獣がこの世界で現れるなんてありえないはずだ。
いや、原因なんかどうだっていい。今はひとまず逃げなくては。学院長からの命令はあくまでフーケの逮捕ではなく破壊の杖の奪還。フーケのことなどどうだっていい。ここはキュルケたちと合流し、学院に引き返さなくては。その後、不本意だがゼロに変身してこのツインテールに立ち向かうしかない。
「ルイズ、逃げるぞ!」
ルイズに逃げるように言うサイト。しかし、彼女は逃げようともしなかった。事もあろうか、彼女は無謀にもこちらに迫ってくるツインテールと対峙していたのだ。
「ファイヤーボール!」
火の魔法で攻撃…もとい、失敗の爆発でツインテールに攻撃を仕掛けるルイズ。だが、ツインテールには全くの効果なしだった。
「あ、あの子何をしてるの!!?」
シルフィードの上から見下ろしている
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