盗賊-フーケ-part2/盗人の守護者
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ーレムを倒すこと以前の作戦を考えなければ。…待てよ。サイトは杖の箱に目をやる。思えばこの箱のつくり、見覚えというか懐かしさがある。なにより、この箱に刻まれしエンブレムに彼は見覚えがあった。
「やっぱりそうだ…ウルトラマンレオと共に戦った地球防衛チーム…『MAC』のエンブレムだ!」
『何!?』
それを聞いた、サイトの中のゼロは耳を疑った。地球の防衛軍の武器だと?それが破壊の杖の正体だと言うのか。これにはルイズも、サイトが破壊の杖のことを知っていると言う事実を聞き逃さなかった。
「知ってるの、サイト!?」
「ああ、学校で習ったからな!」
箱を開き、中に入ったものを確認する。これは、なんとも大きなバズーカなのだ。担いでみると、左手のルーンが青く輝いた。
「MACバズーカ…わかりやすくて助かるぜ」
他に手段がない今、頼れるのはこの武器だけだ。サイトはすぐにMACバズーカを担ぎなおし、照準をフーケのゴーレムに合わせる。これならいくらトライアングルクラスのメイジの作ったゴーレムもひとたまりもないはず。
一方で草陰のフーケも作戦通りに思惑が向かっていることにうきうきした。やっぱりあの少年は使い方を理解している。なら彼がこれから破壊の杖をどのように使ってゴーレムを倒すか、見届けなくては。
しかし、ここに来てサイトたちにとっても、フーケにとっても予想だにしなかった事態が発生した。ゴーレムの足踏みによる地鳴り以上に、もっと大きな揺れが襲ってきたのだ。
「何?なんなの?」
タバサの読んだ使い魔、シルフィードの背中に乗るキュルケとタバサ。地上の二人を見つけ次第回収するつもりだったのだが、急に発生した地震に一度中断する。
「…」「ひゃ!!」
サイトは自分の傍にルイズを寄せて、彼女の安全を確保する。いきなり体を密着させられたものだから、男慣れしていないルイズは思わず顔を赤くしていた。一度文句を言ってやろうと思ったその時、地面から砂のしぶきが上がった。
砂のしぶきの中から出現した巨大な影。それは地上に現れると同時に異様な外見を露わにした。出現した場所はフーケのぐーれむの真下。ちょうど真上にいたフーケのゴーレムは、なすすべもなくその物体が飛び出すと同時に宙に放り出されて砕けてしまう。
「私のゴーレムが!!」
思わず草陰から飛び出してしまったフーケ。私のゴーレム?これをサイトは聞き逃さなかった。ゼロと同化しているためか、聴力も数段上がっていたためだろう。ともあれ、サイトは一つはっきりした。
これまでのロングビルの行動を思い返す。ここから学院まで、結構な距離がある。しかも人が住んでる気配はすでにない。フーケを見つけたと言う情報を、今朝に間に合うくらい持ちかえるには無理がある。そして廃屋の中に見つけた破壊の杖。それを物陰から
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