盗賊-フーケ-part2/盗人の守護者
[16/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かった。盗賊の彼女と、突如モット伯爵の屋敷に出現したりする神出鬼没なシュウ。この二人はどういった経緯で出会ったのだろうか。
「残念だけどちょっと、骨がいかれちまったよ…」
だから少し無理がある。そう告げた。
「俺があのビーストの注意を引いてくる」
「なんだって!?」
あんな化け物にたった一人で挑む気なのか?確かに見たところすごい威力の銃を使っているようだが、とてもかなう相手とは思えない。
「無茶だ!助けてくれたことには感謝するけど、あんた一人じゃ…!!」
「俺はナイトレイダーだ。ビーストと戦って人を守るために存在する」
きっぱりと言い放った。しかも、ルイズのように誇りを誇示するための虚勢ではない。絶対に勝つという自信に満ちている。
「……あんたには、また聞きたいことが山ほどあるからね。死ぬんじゃないよ」
「ああ。後で合流しよう」
体を引きずりながらも、フーケは森の中へゆっくりと離れていく。その間、シュウはその白い銃『ブラストショット』でグドンを撃ち続ける。
(見たこともないビーストだが、関係ない。目の前の敵は倒すだけだ)
波動の弾丸が直撃するたびにグドンの体を火花が散っていく。怒るグドンは、ツインテールのことを忘れてシュウを追い回していく。
「今の彼のおかげで、ダーリンから怪獣が離れていくわ!」
「今のうちにサイトを助けに行きましょう!タバサ!」
「…」
今ならサイトを救出できる。ルイズがタバサにシルフィードを下ろすように頼むと、タバサは頷いてシルフィードを地上に着地させた。しかし、ここで一つ気になることがある。
「怪獣が…一体目の怪獣がいない」
サイトは、そしてルイズたちはここで気が付く。ツインテールの姿がいつの間にか消えていたのだ。代わりに、大きな穴が地面にぽっかり開かれた口のように空いている。天敵であるグドンが彼に注意を引かれている間に地中に逃げたのか。
すると、シュウのすぐ近くの地面が飛沫を上げる。そして、強い衝撃と共に地面をひっくり返し、姿を消したツインテールが再び姿を見せたのだ。
「ぐ…!!」
ツインテールの地面から這い出てきたポイントからとっさに動いたことで辛うじて避けたシュウ。宙に飛び、地面に着地した時には、すでにグドンとツインテールという二体の巨大な敵に挟まれていた。
(仕方ない…)
ここからならさっき竜から降りてきた連中からの目も遠いので、人目にはあまりつかないだろう。彼はブラストショットをしまいだした。なぜ攻撃手段である銃を?すると今度は、白い短剣のようなアイテムを手に握る。
「!」
まさか…サイトはもう一つ新たな、それも最も驚くべき確信を得た。
シュウはその白き短剣『エボルトラスター』を鞘から引き抜き、天に掲げて叫んだ。
「うおおおおおおおおおおおお!!
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ