盗賊-フーケ-part2/盗人の守護者
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はツインテールを好物としている。それはこの異世界でも同様らしい。
これ以上地上に留まるの危険だ。タバサはやむを得ずシルフィードを上空へと飛び立たせた。
よし、ロングビルさんを…フーケを見つけなくては。すると、ゼロがサイトに向かって怒鳴りだした。
『サイト、お前あんな盗賊風情を助けるってのか!?』
盗賊…犯罪者をどうして助ける義理がある?ゼロには理解しきれなかった。
「放っておくことなんかできないだろ!」
『そいつは他人から盗みを働きやがった悪人だぞ!助ける通りなんざ何もねえじゃねえか!』
「黙れよ!!俺は盗賊を助けてるんじゃねえ、ただ助けを求めている人を助けるんだ!!」
ゼロは、今までサイトを舐めてきた。実力も精神的にも自分の方が優れていると自負していた。でも、さっきからどうしてだ。こいつの気迫に完全に打ちのめされている。
『なんで、そこまでしてお前は…』
それ以上サイトはゼロの言葉を聞かなかった。一度周囲を見渡すと、ちょうどグドンが、獲物であるツインテールを横取りされてなるものかと、フーケのゴーレムに強烈な鞭攻撃を仕掛ける。怪獣のパワーはコンクリート製のビルだっていとも容易く壊せる。強烈な鞭攻撃を受けて、ボロボロと体が崩れ落ち始めた。だがフーケの精神力はまだ残っているためか、ゴーレムは再生していく。
(ここは、もう逃げた方が得策かしらね…)
きっと今頃あの使い魔君たちは怪獣たちの脅威から逃れるために逃げたはずだ。破壊の杖は、諦めるしかなさそうだ。目的を達成できないのは残念だが、自分が死んだら誰が『あの子たち』を養うと言うのだ。まだ会ったばかりの『あいつ』一人に任せきりにもできない。そう考えているフーケ。
「GRRRR…」
そんな彼女を、グドンはその赤い瞳に映る視界にとらえた。まずい。見つかった!フーケは、今度はゴーレムをグドンに差し向けて攻撃させる。思い切り金槌で殴られたような感触を味わいながらグドンはひるむ。このままゴーレムを囮にしていればおのずと逃亡できる。フーケはグドンたちから離れながらゴーレムで攻撃し退いて行く。しかし、次の瞬間グドンはこれまで以上の強烈な一撃をゴーレムに、そして一気に破壊して見せたゴーレムもろともフーケに与えてきた。
「うあ…!!!」
咄嗟にに反応したためか直撃は免れたものの、今の鞭攻撃の衝撃はあまりにも強烈だった。宙に投げ出され地面にうつ伏せの状態で落ちたフーケは血反吐を飛ばした。
「ロングビルさん!」
サイトは急いでフーケの元に駆け寄つけようとする。酷い怪我を負ってしまったようだ。間に合うか?
「デルフ、力を貸してくれ!」
「おう!やっと出番か!ったく、あんななまくらじゃなくて最初から俺っちを使えよな!」
もう一本、あらかじめデルフを持ってきて正解だっただろう。文句を言
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