盗賊-フーケ-part2/盗人の守護者
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ずの土人形が、今度は自分たちを助けるために動いているのだ。これは一体どういうことだ?
「っち…私も焼きが回ったかもね。あんなくだらないプライドの塊みたいな子を助けるなんて…」
自嘲しながら、少し離れた場所からサイトたちを観察していたフーケはそう呟いた。
思わぬ助力だがありがたい。サイトはゴーレムの作り出した隙を見逃さない。ツインテールから一度離れると、彼はMACバズーカを担ぐ。照準は、ツインテールの目!
「発射!!!」
カチッ!引き金を引くと同時に、轟音が鳴り響いてツインテールの体に火花を荒らしのごとく起こしていった。
「KUAAAAAA!!!?」
いきなりのとてつもない攻撃力を孕んだ反撃に動揺し、そしてダメージを受けるツインテールは大きく怯んだ。
「す、すごい…これが破壊の杖の威力」
泣き止んで、破壊の杖ことMACバズーカの威力を目の当たりにしたルイズはごくりと唾を飲み込む。しかし、まさかサイトが破壊の杖をこうもあっさり使って見せたことにも驚いていた。ディノゾールの時も、クール星人の時も、そしてウルトラマンのことも、彼は自分たちが知らないことを何でも知っているように思えた。ではあの破壊の杖は、サイトが知っているものの一つに違いない。
酷く傷ついて血を流し、満身創痍のツインテール…。いや、まだ奴は生きている。このままMACバズーカを発射して止めを刺そう。
フーケも、このままゴーレムでツインテールの頭をたたき割ってしまおうと考えた。いかに怪獣とはいえ、脳に深いダメージを負わされたら生きていられないはず。
だが、サイトもフーケも、油断していた。フーケはまだほかにも敵がいたことを。そしてサイトの場合、ツインテールとワンセットになっている…もう一体の怪獣がいたと言う事実を。
再び地鳴りが発生した。そして、地面からさらに、ツインテールとは別のもう一体の怪獣が出現したのである。『地底怪獣グドン』である。
「GIEAAAAAAAAAAAA!!!!」
「か、怪獣がもう一体!?」
「グドンも一緒かよ!!!」
驚くキュルケ。サイトはツインテールとグドンの、捕食者と獲物としての関係性を知っていたものの、地球でしか生息していないはずのツインテールに続きグドンもいた現実に絶句する。いや、異世界だからってそう何度もずっと前に地球で起こっていたことが起こるわけがないと慢心していたのかもしれない。
「乗って!」
タバサが叫ぶ。まずはルイズを乗せ、次にキュルケが乗る。
「あなたも」
いつになく焦ったような口調のタバサ。だが、サイトは首を横に振った。
「まだロングビルさんが地上に残っているはずだ。探しに行く!だから先に行ってくれ!すぐに追いつくから!」
サイトがそう言った時、グドンがツインテールの方へと歩き出していた。グドン
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