遭遇-コンタクト-part2/もう一人の巨人
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、ルイズたちにもしこの会話が聞こえていたらより一層呆れられていたに違いない。終いには外せないテクターギアに当たるゼロ。正直これがもしここで外すことができたにせよ、二人の意思が同調していない以上巨大化もできないだろうから歯が立たない状況も覆らない。未だにそりが合わない二人であった…。
「ちょっとあんた!何度も同じ事やってんじゃないわよ!この馬鹿!でないとその『ゼロ』ってふざけた名前、改名させてもらうんだからね!」
「ルイズ、あなた最後のは関係ないんじゃない?」
戦いが激しくなったのでシルフィードを遠い場所まで飛ばしたタバサ。ルイズはというと、あまりに情けない状態のゼロに対して激しく罵倒した。ついでに、自分の不名誉な二つ名と被るからって理不尽なことまで仰る。
「サイト!お前のおかげで!」
しかし意外にもその小さな体にも力が残っていたのか、それともど根性から来たのか、ゼロはなんと、真下からノスフェルを持ち上げたではないか。
「ぐぅうう…俺までぇぇ…馬鹿呼ばわりだあああ!!」
そして、10メートル先の地点まで投げ飛ばして見せたのだ。
「すご…あのサイズでもやるじゃない!」
キュルケは根性を見せたゼロを見て歓喜したが、タバサは言う。
「いつまでも、根性は保てない」
その通りだった。いかにゼロが将来性の大きなウルトラマンだったとしても、蟻が恐竜に勝てる確率が皆無であるように、小さいサイズのまま巨大な敵に長くは戦えない。それもテクターギアを装備しているせいでウルトラ戦士に特徴的な必殺の光線技が使えない。流石に限界に達し、膝をつき始めた。サッカーボールのように蹴り飛ばされるゼロ。
「ウグァ!!?」
もう呆れを通り越して危機感を抱かされた。
再び瓦礫という名のゴールへシュートされたゼロはふらつきながらも、勝負を諦めまいと立ち上がる。あのテクターギアの下にあるカラータイマーは、きっと赤く点滅している頃に違いない。
「チビトラマン状態じゃ歯が立たないじゃない!一体どうしたって言うのよ…」
なぜ本来のサイズに戻らないのか?疑問を抱くルイズたち。しかし今は巨大したくてもできないのだ。肝心のサイトとゼロの意思が全く持ってそりが合わない以上、ずっとこのサイズのままなのだ。根性で立ち上がってはみるが、小さな体に強い衝撃というのは凄まじく応えた。
それでも諦めないと、ゼロは立ち上がろうとしても、さすがにダメージが蓄積しすぎて膝をつくのがやっと。そんな彼に、ノスフェルはその鋭く鋭利なかぎ爪を振り上げてきた。
ここまでか…?
だが、次の瞬間だった!
「グゴアアアアアアアア!!!!?」
ノスフェルはどこからか放たれた朱色の閃光に爪を破壊され、そのまま胸を貫かれ断末魔を挙げながら爆発四散した。爆発で自分の顔を覆ったゼロ。その
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