遭遇-コンタクト-part2/もう一人の巨人
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緒に戦いたがるってんだ!!』
トリスタニアで逃げ遅れた子供を見捨てようとした上に、偉大なウルトラマンの先人たちを侮辱するゼロを、サイトは未だ許し難く思っていた。街を壊してでも怪獣を速攻で倒すことを優先するゼロ、また敵を倒すこと以上に目の前の逃げ遅れた命も含めた人命救助を最優先とすべしとするサイト。この二人は戦いに対する意思が相反する状態にあった。だからこんな中途半端なサイズに変身する結果を招いたのかもしれない。
「そうかわかったよ…だったらこのままやるしかねえな!!」
もうサイトは宛にならない。若干自棄になったゼロは走りこんで、自分の8倍以上もの巨体のノスフェルに真正面から突進した。
「俺の中でよく見ておくんだなサイト!この程度のハンディなんかものともしねえこのゼロの戦いっぷりをな!ってうお!!?おわ!!うおおおおああああ!!?」
しかし、途端に彼はノスフェルの触手に足をからみつかれ、そのまま風車のように振り回された。
『のわああああ!!目が回るうううううう!!!』
「ちょ…あいだだだだぁ!痛痛痛痛痛痛痛痛!!!」
そして回転状態を保ったままガスガス!と地面に何度もこすり付けられてしまう。
さっきまでのシリアスな空気はどこへやら…。
なんて間抜けな光景だろう。ルイズたち三人は口を開けたまま呆然とゼロのアホ丸出しな姿に呆然と立ち尽くしていた。意識を手放しているシエスタはともかく、彼女を背中に乗せて戦いを見守っていたシルフィードも目を伏せて呆れ返っている。風竜というのはなかなか知能が高いためか、どうもこの状況にどうリアクションしたらいいのか理解できるらしい。だが、それだけに風竜からも呆れられるこの時のゼロは、宇宙一情けないウルトラ戦士だった。
「『うわあああああああああああ!!!?』」
ポイと投げ捨てられたゴミのようにゼロは空中へ放り出される。屋敷に頭から思い切り突っ込んでしまった。
「くっそ…サイト!てめえ真面目にやりやがれ!!」
屋敷の瓦礫を払いながらゼロはサイトに文句を言う。だが、サイトはゼロに言い放つ。
『るせええ!!俺だって真面目にやってんだよ!』
「なんでお前みたいなのと合体しまったんだ!!ウルトラマンゼロ一生の不覚だぜ!!」
空中へ飛び出し、ノスフェルの頭に蹴りを入れたゼロ。だが、小さすぎて威力もまた小さい。話にならなかった。
『何が「ウルトラマンゼロ一生の不覚」だ!てめえみたいな奴、俺は絶対にウルトラマンとして認めないからな!気安くウルトラマンを語ってんじゃねえよ!!』
「この野郎…せめてこの邪魔くさいテクターギアさえなかったら…!!」
ノスフェルの尾を掴んで投げ飛ばそうとしたゼロだが、尾の力が強すぎて、デコピンを受けるように逆にバチンと弾き飛ばされてしまう。
ただでさえ間抜けな光景に
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