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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
遭遇-コンタクト-part2/もう一人の巨人
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ノスフェルは伯爵の配下をひそかに殺害し、自分の肉人形に変えて、人間を食らった自分の肉人形そのものを人知れず食らい続けていたのだ。主にモット伯爵が見初めたたくさんのメイドの女性を次々と。ルイズが、伯爵の配下が木屑を食べていると言う噂を聞いたのは、ノスフェルの肉人形となった人間の奇行によるものだったのだ。
 その矛先は、サイトたちの下にまで及ぼうとしていた。ノスフェルは口の中から長い触手を伸ばし、真っ先にモット伯爵を捕まえた。
「や、やめろ汚らわしい獣め!私を誰だと思って…あ…ああ…ああああああああああ!!!」
 自分は貴族だ!逆らえば命はないぞと、あからさまな虚勢を張る伯爵。はっきり言って怪獣相手に貴族の称号がなんだというのだって話である。それに伯爵は完全に怯えきって覇気が全くなくなってしまっている。さっきまでサイトに威張っていた偉そうな態度は面影もなかった。そんな伯爵を見て、ノスフェルは触手にしっかり伯爵を巻きつけると、彼をそのまま口の中に放り込んでしまった。直後、もぐもぐとノスフェルは口の中を噛み始めた。
「き、きゃああああああああああああああああ!!!」
 ノスフェルの口から血が落ちたのを見たシエスタは鼓膜が破れそうなほどの悲鳴を上げ、ショックのあまり気絶してしまった。その悍ましい光景は、ルイズとキュルケの口さえも塞がせた、悲鳴を上げそうになったためか、それとも戻しそうになったためかはわからないが、サイトやタバサも含めた全員に精神的なショックを与える光景だった。
 彼女の露わになった体をレビテーションの魔法で浮かせたタオルで巻きつけたタバサは、彼女を浮かせたまま屋敷の入り口を指さす。もうここから脱出するべきだ。
「急いで出ましょう!」
 ルイズが叫ぶと、サイトたちは直ちに屋敷の入り口へ急いだ。目の前の獲物を無視するはずもない。彼らを捕まえようとノスフェルは触手を伸ばしてきた。伯爵の屋敷の被害などお構いなし。屋敷は触手のパワーに圧倒され壁が見事に破壊されていった。土のメイジが自身にさえも耐えうるほど頑丈に作った屋敷も、怪獣相手では髪を破くほど容易のようであった。
 屋敷の外に最初に出たのはルイズ、続いてキュルケ、そしてシエスタを浮かせたタバサだった、だが、サイトはあと一歩のところで屋敷の入り口を崩されて脱出不可能となってしまう。
「うわ!!?」
「サイト!!」
 ルイズはサイトの元へ駆け寄ろうと瓦礫に埋まった屋敷の入り口の方へ向かおうとしたが、キュルケがそれを差し止めた。
「だめよルイズ!怪獣はいつでも私たちを捕まえられるわ!シルフィードに乗せてもらって、一秒でも早く脱出するのよ!」
 シルフィードの背中に乗せてもらうキュルケとタバサと、そして意識のないシエスタ。
「でもサイトを放っておくことなんてできない!」
「………」

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