遭遇-コンタクト-part2/もう一人の巨人
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の思わぬ登場に、驚いたシエスタは言葉を発することもできず前を隠していたタオルを落としてしまう。彼女の裸体を唯一隠していたタオル落とした…つまり…。
「ぶぶう!!!?」
思春期真っ盛り少年のサイトを悩殺してしまうこととなった。お父さんお母さん、僕を生んでくれてありがとう。そんな煩悩満載な感謝の言葉を心の中で贈ったのだった。
キュルケはあらあらと呑気そうにつぶやき、タバサはいつもの無表情。見られてしまったシエスタはというと「きゃあ!」と悲鳴を上げて顔を真っ赤にし、身をかがめ湯あみで綺麗になったそのみずみずしい肢体を隠す。そして、同時にルイズから閻魔さまもガクブルなオーラが放たれる。
「サイトー」
声が優しい、が…全然優しさを感じない。
「ふがふが……な、なんでございましょう…」
やばい、ルイズを直視できない。どこからか取り出したティッシュで鼻血を抑えるサイトは冷や汗を滝のように流れ落としていた。その時のルイズは、表情自体は笑っている。だが、目は全くと言っていいほど笑っていなかった。
「ここは伯爵様のお屋敷だから大目に見てあげる…け・ど………学院に戻ったらわかってるわよねえ…?」
「き、貴様ら!!私を無視するでない!!」
もう伯爵はもう蚊帳の外状態だった。
「グルルルル…」
「!」
猛獣の鳴き声?伯爵は、そしてサイトは剣を、ルイズたちは杖を構える。この伯爵たる自分に手を出すとは、これだから獣は嫌いだ。波動と称された自慢の水魔法の詠唱にかかる伯爵。
すると、頭上から生臭い水がどろりと彼の頭にかかる。
「う…臭!?しかも…粘り気が…おのれ!!!」
これは、まぎれもなく動物のよだれだ。すさまじく鼻を突くように臭くて汚らしい。忌々しげに伯爵は顔を歪める。どうやら獣は頭上にいるようだ。屋敷の屋根の上にでもこちらを待ち構えていたのだろう。
頭上を見上げるモット伯爵。だが、ここに来て伯爵は自分が、相手をどれだけ侮っていたのかようやく思い知ったのだった。
すでに、シエスタが投げ飛ばした洗面器でガラスが割れてしまった窓から、巨大な影が彼らを見下ろしていた。体表が内臓器官のように悍ましく、全身がべたつくようなぬめりのある液体で塗りたくられたような、巨大なネズミの怪物が彼らを見下ろしていたのだ。
「か、怪獣!?」
「ひ、ひいい!!」
ルイズが不気味なその怪獣の姿を見上げ青ざめる。それはキュルケも同様で、さすがのタバサもポーカーフェイスを危機感で歪めた。モット伯爵に至っては言葉にならない悲鳴を漏らしながら腰を抜かしていた。
それは紛れもなく怪獣だった。それもただの怪獣ではない。Χニュートリノが生物と融合して誕生する『Χスペースビースト』の一種
『フィンディッシュタイプビースト・ノスフェル』だった。
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